都市伝説の妖怪の中には、怪談を聞くことで妖怪や怪異が現れる、というタイプのものが存在する。
とある怪談を耳にすると、夜中に訪れると言う老婆の妖怪がババサレである。
地方によって呼び方に違いがあるらしく、「バーサレ」との名前で呼ばれている場合もある。
「ババサレ」の明確な姿は伝わっていないが、一説には大きな釜を持った老婆の妖怪だと言われている。「ババサレ」の話を聞いた人の家には、数日以内にこの「ババサレ」が訪れ、うっかり招き入れると手にした鎌で斬りつけられ殺されてしまうと言われている。
だが、ドアの外に人の気配や物音がした時に「ババサレ」と3回唱えると逃げていくとされている。
「ババサレ」は近年になって噂された妖怪であるが、呪文を3回唱えて追い払う点などは日本に古来から伝わる魔除けの呪文にも繋がるため、非常に興味深い。
(山口敏太郎/田中尚 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)