イギリスはデヴォン州コーンウォールの海岸線に、奇妙な物体が多数漂着して話題となっている。
全体的に淡い茶褐色をしており、表面はざらついていて溝があり、そこに黒い斑点が並んでついている。ひっくり返すと割れ目のような部分があり、そこから生えている多くのトゲないしは毛のようなものがはみ出している。
この物体は多数同地の海岸に漂着しており、海岸を訪れた現地の人々に発見された。発見者の一人によれば、大きさはフットボール程度、どうやら生物らしいがこのようなものは今まで見たことがなかったと述べている。
あまりに奇妙な形状であるため、現地ではこの球形の生物を(半ばジョークで)「エイリアンの卵」と呼んでいる。
この生物は果たして何なのだろうか。
写真などで確認するに、恐らくこの生物は棘皮動物の一種ではないかと見られている。
棘皮動物はウニやヒトデなどが属するものであり、今回の生物も日本近海に棲息している棘皮動物の一種に似ているという指摘が上がっているのだ。
それはウニの仲間に属するブンブク目だ。非常に変わった名前だが、外見も変わっている。全体的に丸い形状をしており、上部にヒトデのような星形の模様がある。ひっくり返すとウニの口にあたる部分があり、そこに無数の小さなトゲが生えている。種類によっては、全体に細いトゲが生えているものもある。
ブンブク目は暖かい海の砂地に棲息しており、天敵から身を守るため体の半分を砂地に潜らせ、隠している事が多い。
日本近海でみられるブンブクは10センチ程度と小さな種類が多いが、海外に棲息しているものの中には、かなりの大きさまで成長するものも存在している。
この手の海洋生物は時に大量発生することもあるため、海流の関係などで流されて多くの個体が漂着したのではないかと思われる。
現在でも正体は厳密には判明していないため、現地の海洋生物学者らがサンプルを採取し、正体の解明に急いでいるという。
(加藤文規 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)