近年、中国で奇妙な現象が何度も目撃されているという。
それは「天空都市」。地上から離れた上空に、都市の姿が浮かび上がるというものだ。
今年の3月18日、遼寧省大連市の郊外に並び立つビル群のようなものが空に浮かび、市民らに目撃された。この天空都市の姿は、動画にも撮影され、地元のテレビ局でも報道された。
中国では2015年の10月9日にも広東省仏山市上空にビル群の姿が現れるという事件が起きていたため、このような不可思議な現象が起きると言うことは、何か天変地異の前触れではないかとされている。
この「天空都市」の正体については諸説ある。いずれも曇天時に目撃されているため、蜃気楼や雲をスクリーンに遠景の都市の影が投影されたものではないかとする自然現象説や、中にはパラレルワールドが、かいま見えてしまったのではないかとするオカルティックな説も存在している。
だが、2015年10月仏山市のケースに関しては、明確にフェイクであることが判明している。
実はカリフォルニア州で雲の上にビル街に似た影が発生し、多くの人が目撃するという事件が起きていたのだが、この写真は全くのフェイク。中国や他の国でも目撃例のある「天空都市」の話を参考に作製されたものなのだが、この写真の空に浮かぶビル街の影が仏山市で目撃された「空中都市」の形とそっくり同じなのだ。
恐らくネットでアメリカの「天空都市」フェイク画像を知った人物が、中国の町の上空にも浮かべてみたいたずら画像が真実だと思われるが、3月18日大連市のケースでは多くの一般市民も目撃している。
果たして、この「天空都市」の正体は何なのか?
ともあれ、昨年大連市のフェイク画像を作った人物は、まさか本物の「天空都市」が目撃されてしまうとは夢にも思っていなかっただろう。
【動画】
中国大連で海の上に浮かび上がった光景
【検証動画】
Floating City Over California, China and UK: This New Image May Help Solve the Mystery