小沢一郎といえば、現在立憲民主党に所属している政治家である。
27歳で自民党から立候補して政治家デビューを果たし、かつては自民党幹事長に就任しナンバー2という地位にまで登り詰めるが、以後新党を作っては壊しを繰り返す「壊し屋」として恐れられた。
内閣総理大臣への就任がたびたび期待されていたものの、民主党政権においてもそれは実現することなく、それでも常に権力の中枢にいる得体の知れない人物として語られることの多い人物でもある。
小沢一郎に関する奇妙な都市伝説の一つとして囁かれているものに、出自が日本人ではない、帰化人ではないかとするものがある。
それによると、小沢一郎の母親が韓国・済州島の出身であり、彼の一族の墓は日本に無く、時折済州島へ墓参りに行っているという。この話はさらに、彼の母親が朝鮮労働党の残党であり、父親は北朝鮮出身の満州派工作員といった情報も付随することがあり、彼がいかに韓国寄りの政治家であるかを象徴しているような内容となっている。
さらに、これについては紙面にも掲載されたというような形で、その画像が添えられているケースもある。
それには、「小沢一郎は済州島出身」とずばり表題に掲げられ、名誉教授によって先にも言ったような「小沢一郎の母は済州島出身で一郎は、時々墓参りに島を訪問している。」といったことが記されている。なお、当該記事には、他の一部議員についても出自が怪しいとし、中には本名が某であるため「日本人ではない」と断言する記載も見られる。
ただし、これについては真偽が定かではないということに注意して欲しい。
まず、先述した紙面については全国紙によるものではなく、「國民新聞」という政治団体・國民新聞社の機関誌として発行されたものであることがわかっている。そして、くだんの記事は2010年1月25日号にて掲載されたものである。
また、先にも触れた本名の件については、例えば土井たか子によるものなど、過去に裁判によって「虚偽」と判断され名誉棄損となったケースも含まれている。この土井帰化人説・本名韓国名説は、掲示板・2ちゃんねるですでに2003年の時点で書き込まれているのが確認されている。つまり、発信源がネット掲示板といってもいいかもしれない。
この背景には、ネット黎明期において大々的に拡散された過激な保守思想に端を発しているとされている。
90年代後半、「新しい歴史教科書をつくる会」の発足によって戦後史観の批判が展開されるにつれて台頭した保守的言論が、一種の市民運動のような形で2000年代のはじめにネットへ浸透していった。その中で、かつての左翼思想の反転現象でもあるのか、「嫌韓」「嫌中」といった反韓・反中感情が露骨なほどに唱えられるようになっていくことになった。
当時の勢いはすさまじく、「日本を貶めている」と判断された政治家や著名人、果ては国内の凶悪犯までもが、本名は韓国名だというような荒唐無稽な情報までもが出回るようになっていった。
一連の小沢一郎帰化人説も、この時代背景によって生み出された誤情報・デマである可能性は極めて高いと言える。くだんの記事については、そうしたネットの言説をそのまま鵜呑みにして書かれたものではないかとすら言われている。
いずれにせよ、彼の両親の出自が韓国であるという情報自体が、全く根拠がない。相手が公人であろうと、こうした不確かな言説のままに憶測で放言することは、現に慎むべきだろう。
【参考記事・文献】
・https://nou-yunyun.hatenablog.com/entry/2020/08/18/202047
・https://07newslabo.com/entry/history-of-netouyo/
・https://nou-yunyun.hatenablog.com/entry/2022/07/12/190000
・https://ameblo.jp/akamamakai/entry-12385754067.html
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