アトラスラジオ投稿

細菌兵器の実験場になった、スコットランド「炭疽菌の島」

スコットランドの北西に浮かぶ小さな島、グルイナード島はかつて致命的な細菌戦争の実験場であった。

1942年、第二次世界大戦の最中、ナチス・ドイツが生物兵器を開発していることを恐れたチャーチル首相は、科学者チームに炭疽菌(致死性の細菌感染症)を兵器として使う方法を探るよう命じた。

その実験に使われたのがグルイナード島。

グルイナード島は人里離れた場所にあり、感染症を封じ込めるだけでなく、研究内容が漏れる危険性も低いと思われたため、白羽の矢が立った。しかし研究を進めていくにつれ、家畜が次々と死んでいく様子に「これは大変なものを造っている」と思い至った人も出てきたという。

その後50年間、この島で行われてきた実験は隠蔽されてきたが、ついに国防省の機密解除文書によってその実態が明らかにされた。

文書には80頭の羊を炭疽菌の雲に意図的に曝したことが記されていた。実験は成功したと見なされたが、研究者が荷物をまとめてポートン・ダウンに戻った後も、この島は汚染されたままであった。当時の技術力では炭疽菌を除去する事は出来なかったのである。

島が浄化されたのは、それから数十年後の1986年。島全体をホルマリンで消毒して細菌を死滅させる計画が行われ、1990年に当時のイギリス国防次官らが島に上陸して安全宣言を行い、立ち入り禁止は解除された。

しかし、当時からただの政治的パフォーマンスに使ったのではないかと否定され、また現在でも炭疽菌が残っているという噂が囁かれており、島に上陸しようとする人は殆どいないという。

チャーチルが命令し、実験の行われた炭疽菌爆弾が実際に戦争で使われることがなかったという点が、唯一良い点だったかもしれない。

(山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

Photo credit: M McBey on Visualhunt

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