年末年始になると注目を集める話題が来たる年に何が起きるのか、という予言だ。
人は誰しも未来に起きることを知ることはできない。しかし、前もって悲劇を知ることができれば最悪の事態を避けることができるかもしれない。だからこそ歴代の預言者が遺した言葉に注目が集まるのだろう。
今回紹介するのはブラジルの「生けるノストラダムス」ことアトス・サロメ(Athos Salomé)氏。ブラジルのミナスジェライス州ディビノポリス出身の彼が予言者として一躍有名になったのは、2012年の段階で2020年の世界的なコロナパンデミックを予言し、的中させたことにある。
また、プーチン大統領がウクライナへ進軍する44日前に「軍事侵攻が不可避の事実である」と断言した。他にもエリザベス女王の崩御やイーロン・マスク氏のTwitter買収まで彼の予言は多岐に渡る。
ちなみにサロメ氏の予言は「頭に浮かんだ特定の数列を羅列する」という非常に変わったものである。彼はこの数列を自身のInstagramで公開、後に分析することで未来を視ている。
例えば、前述したイーロン・マスク氏のTwitter買収については、「指導者は “22、44および/または66 “の間に生まれ、彼は彼の決定に賛成しない人々の一部を取り出すだろう!」という投稿が該当すると主張。
なぜならマスク氏は6600万ドルの価値があるとされる彼のプライベートジェットに加えて、4月22日にTwitterを4400万ドルで買収すると発表したからだ。特定の日付や価格など各種の数字を見事に言い当てているように思えるが、一方で適当に出した数字を後から大きな事件にこじつけているだけに過ぎないという懐疑的な意見もある。
事実、彼が2024年中に起きると予言していた事項の中には現実のものとなっていないものも多数ある。
例えば昨年末、彼は2024年に小惑星が地球に衝突すると予言していたが、この予言はまだ現実のものになっていない。この件についてはアトス氏も「残念ながら、多くの人がこの予測を疑い、嘲笑しました」と予言内容の荒唐無稽さを認めている。
しかし彼は「予言は一部が的中している」と主張している。
「今年7月28日、私はインスタグラムのストーリーに再び小惑星に関する動画を投稿し、そこでNASAが9月に発表し、小惑星が11月までに地球と衝突する軌道に入るだろうと予測しました」
その後NASAは、地球周回軌道物体観測プログラムが「混沌の神」と呼ばれる巨大な小惑星を確認しており、11月頭に地球からわずか62万マイル離れたところをかすめるとの予想を発表。実際に衝突こそしなかったものの、かなり危険な距離まで接近していた事は間違いないと言えるだろう。
また、彼は新たな宇宙開発競争のきっかけとなる物質を豊富に含んだ小惑星の存在も予測している。
「2024年9月、NASAが予期していなかった直径約1メートルの小惑星がフィリピン上空の大気圏で崩壊し、地球に近い小天体を監視する能力の進歩を浮き彫りにします。この出来事は現時点ではまだ脅威になっていませんが、宇宙物体への注目の高まりは宇宙探査と開発競争の新しい時代が到来することにつながります。宇宙の秘密を発見するこの競争は、やがて地政学的な競争の場に変わる可能性があると予測します」
またアトス氏は、自然災害、特にアジア地域に影響を及ぼす破壊的な台風被害の深刻さについても予言していた。彼は最も影響を受けるのはフィリピン、ベトナム、中国の一部地域だと述べ、確かに今年の大型化した台風の被害状況を見ていくと的中しているようにも思える。
アトス氏はこの災害に関する予言について、次のように語っている。
「2024年9月に台風ヤギ(11号)が発生し、世界のこれらの地域に影響を及ぼし、多大な被害をもたらし、実際の出来事がこれらの予想を裏付けました。台風は猛烈な風速を伴い、壊滅的な洪水と土砂崩れを引き起こし、死傷者や建物の大規模な破壊を招きました。こうした災害の増加は、気候変動とその影響に対する各国の準備不足についての議論を深めていくでしょう。私は『今後、自然災害はさらに悪化するだろう』と述べましたが、今年観測された自然災害を見ると、私の予言は正しかったと言えるでしょう」
そんなアトス氏の予言で一番不穏なものは、「第3次世界大戦はすでに始まっている」というものである。
彼はロシアがウクライナに侵攻したことで自身の予言はほぼ間違いないものと証明された、と主張。更にアメリカが今年2024年か2026年に「裏切りと侵略」にさらされると2023年から警告を発してもいる。
サロメ氏によれば、「二人の『偉大な指導者』がアメリカに地獄をもたらすために団結」して攻撃してくるそうで、「空から何らかの物体が都市の上に降ってきて何も残らない、これが戦争が始まったという警告になるだろう」 と告げている。
「2人の偉大な指導者」が気になる人もいるだろうが、残念ながらアトス氏は「指導者」の具体的な名前などは出していない。
「指導者」というキーワードから第三次世界大戦の引き金を引くのはロシアや中国、北朝鮮だと連想した人も多いかもしれない。事実、アトス氏は第三次世界大戦が南シナ海での「何らかの予期せぬ出来事や壊滅的なサイバー攻撃」によって勃発するだろうと述べていた。
「これは予言的なものであり、2024年に予言がなされて現実のものとなりました。この地域の緊張は私の言葉を反映しており、領土問題が大規模な世界大戦の原因であるという点を浮き彫りにしています。中国が軍備増強を加速し、米国とその同盟国が太平洋であらゆる軍事力を誇示するにつれ、状況はますます『不安定』になり、世界が破滅的な戦争の瀬戸際にいるというビジョンに近づいている」
また更にアトス氏は中東諸国についても注目。今年4月1日にシリアのイラン大使館を標的にしたイスラエルの空爆は「はるかに破壊的な紛争の始まり」であると断言していた。
事実、イスラエルとイランの激しい衝突は、それから2週間も経たない4月13日にイランがイスラエルに向けて無人機とミサイルによる大規模な攻撃を仕掛けて報復。応酬は激化の一途をたどり、10月1日にはイランがイスラエルに向けて200発近くの弾道ミサイルを発射、 イスラエルはその報復として26日未明にイランの複数地域にある軍事施設を標的に攻撃を実施するなど緊張が高まっている。
現在の状況についてアトス氏は「イスラエル情勢は現在、歴史的、政治的、宗教的問題に深く根ざした暴力の連鎖によって特徴づけられる、緊迫した複雑な状況にある」と述べていた。
アトス氏はかねてより第3次世界大戦が「差し迫った現実」であると予言しているが、今度の戦争は人工知能(AI)や最新兵器の応酬になると予測している。前述した中東における紛争はAIに大きく依存していると指摘。「イスラエルとイランは軍事戦略の策定にAIをますます利用するようになり、ただでさえ複雑な敵対関係に不穏な様相を加えるかもしれない」と語っている。
また、彼は電磁パルス(EMP)攻撃の脅威が高まっていることも指摘。 アメリカやロシア、中国そして北朝鮮のような国がEMP技術の使用に向かっているとして、いずれEMP攻撃によって送電網がダウンし、世界中の社会が混乱に陥る、彼が「闇の3日間」と呼ぶ日が訪れるとも予言している。
この予言が現実になった場合、各国は重要なシステムの崩壊に直面することになるかもしれないという。
果たして2025年には本当に第三次世界大戦が起きてしまうのか。
アトス氏は「私の予測は偶然ではありません。根拠があって述べているものであり、後に確かに実現しています」と述べる。またデイリー・スター紙のインタビューでは「私の予言リストと技術に対する分析が行われましたが、何のトリックも証明されませんでした。科学が私の予言の能力が本物であることを証明しているのです」と語っている。
近い将来、世界がどうなるのか気になる人は彼のインスタグラムをチェックしてみるのも良いのではないだろうか。
(山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
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https://www.dailystar.co.uk/news/weird-news/living-nostradamus-who-predicted-queens-28104224
https://www.dailystar.co.uk/news/weird-news/living-nostradamus-begs-world-leaders-28197015?int_source=nba
https://www.joe.co.uk/news/living-nostradamus-says-four-of-his-worrying-prophecies-have-already-come-true-this-year-457802