読売新聞社社長、読売ジャイアンツの取締役最高顧問・球団オーナーとして知られる「ナベツネ」こと渡邉恒雄さんが19日未明に肺炎で亡くなった。98歳だった。
読売新聞主筆であったことから、その言動が大きく報じられるほど影響力が強い人物として知られていた。岸内閣において自民党・大野伴睦副総裁の番記者を務めて絶大な信頼を得たことで、「○○を大臣にして欲しい」という希望が聞き入れられるようになったことから、大野番となった他の記者はまず彼の下に挨拶へ赴くほどだったと言われている。のちに2000年代の福田政権においては、「大連立構想」実現のために暗躍したと言われている。
「球界の独裁者」との異名を持つほどに暴言・放言が非常に多い人物としても知られており、プロ野球再編問題において古田敦也選手会長に対しての「たかが選手ごとき」発言が物議を醸し話題となったほか、「(オリックスに対して)金貸し球団は消えろ」「(ベイスターズに対して)球状の資質が悪い」など、球団や選手個人に対する発言が多い。
また、終戦後、記者になる以前は共産党に入党していたこともあり、「天皇制を潰して共和国にしようと思った」時期もあったが、当の本部と激しく対立した末に除名処分となり、これ以後同党に対して「無限の汚辱」などと激しい言葉をぶつけるようになったという。
因みに、2018年に危篤の噂が流れると共に死亡説が囁かれたことで、「Xデーが来た」とばかりにメディア各社が裏どり合戦に奔走するという一幕もあった。良くも悪くも、社会的に大きな影響を与えた人物であったことは間違いない。
(ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
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