今週、量子コンピューティングのウィロー(Willow)が発表された。ウィローはグーグルが開発した最新鋭の量子チップで、ある種の計算をほとんど不可能と思えるほどの超高速で行うことができる。
例えば、この新しいチップは、グーグルが「標準的なベンチマーク計算」と説明する計算を5分以内に実行することができた。これは、世界最速の従来型スーパーコンピューターの1つで同じ計算を実行すると、宇宙の全年齢よりも長い時間がかかることを知らない限り、特に印象的には思われないかもしれない。
グーグルも、「ウィローは、標準的なベンチマーク計算を5分未満で行ったが、これは現在最も高速なスーパーコンピューターの1台では10の25乗年かかる計算であり、宇宙の年齢をはるかに超える数字だ」とプレスリリースに書いている。
では、新しいチップはどのようにしてこのようなことを実現できるのだろうか?
実際のところ、誰も完全にはわからないが、グーグルは1つの可能性を提示している。
「これは、われわれが多元宇宙に住んでいるというデイヴィッド・ドイッチュ(イギリスの物理学者)の最初の予測に沿って、量子計算が多くの並行宇宙で行われているという考えに信憑性を与えるものだ」
とグーグルは記している。
では、グーグルは本当にパラレルワールドと相互作用するコンピューターを開発できたのだろうか?・・・
量子コンピューターが実際にどのように機能するのかがさらに解明されるまでは、その可能性はまだ十分にあると言えるだろう。
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【文 黒蠍けいすけ】
Denys VitaliによるPixabayからの画像