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「シガニー・ウィーバー」銃規制との狭間に悩んだ『エイリアン2』出演

シガニー・ウィーバーは、アメリカの女優として活躍する人物である。

父親がテレビマン、母親は女優というサラブレットとして生まれ、1979年公開の映画『エイリアン』にてエレン・リプリー役として出演したことで一躍世界的な女優となった。

ジェームズ・キャメロン監督作品『アバター ウェイ・オブ・ウォーター』(2022年公開)では、当時73歳という年齢で14歳の少女を演じたことでも話題となり、この役作りのために実際に高校へ赴いて生徒たちの話し方、声の質、歩き方、感情の持ち方などを観察したほどだったという。なお、本作では、水中で6分間もの演技も実際に行なったそうだ。

さて、彼女と切っても切り離せないものと言えば、冒頭でも触れたエイリアンシリーズにおけるリプリー役だ。

1997年(日本では1998年)に公開された4まで連続出演を果たしているが、2004年に公開された『エイリアンVSプレデター』は、オファーこそあったものの出演を断っている。

『プレデター』は1987年公開以降、人気となった映画シリーズでもあり、本作はタイトルの通りクロスオーバー的な作品となっているが、彼女当人はこれを良く思っておらず、「なぜそんなことをするのか」「本当に落ち込んでしまった」というコメントを残していた。

それは、何よりも「エイリアン」シリーズに誇りを持っているからこその心情であったといい、事実、この作品は旧来のファンなどから酷評が多くなされたようである。

近年のインタビューでは、リプリー再演の意思が無いことを認めつつも、「リプリーが私のもとを離れたことはない」というコメントも述べており、並々ならぬ思い入れを持っていることが伺える。

リプリーという役を彼女が非常に気に入った理由の一つには、「ごく普通のキャラクター」だったことにあるという。

当初、脚本の段階では男性・女性どちらでも演じられるよう性別が限定されない書かれ方をしており、これによって彼女は変に”(役として)女性らしく振る舞う”必要もなく演じられたのだという。もはや、一心同体という表現が最もふさわしい役柄であるとも言えるだろう。

そんな中、シリーズ2においては、彼女の思想が衝突し合ったことで次のような一幕もあった。本作では、リプリーが果敢に銃を手にして戦う様子が見られるが、ウィーバーは銃規制に賛成を唱えていたこともあり、銃を使用することに強く抵抗を感じ、撮影当初はその部分を飛ばして台本を読んていたほどであったという。

本作の監督であったジェームズ・キャメロンが、彼女への説得の末、実際にマシンガン数百発を撃たせてみたという。

すると、思った以上にマシンガンの射撃の感触が良く、キャメロンより「リプリーがどういう状況なのか見て欲しい」と言われ、劇中でのリプリーが自己防衛のために銃を使いたがっていたという事情を飲み込み、銃撃シーンは撮影することができたという。

もともと、銃撃のある映画なども避けるほどであったそうだが、近年では演技としての銃使用にはある程度軟化の姿勢を見せている。因みに、一方のキャメロンは昨今横行する銃乱射事件から強い銃反対派となり、かつて『ターミネーター』で銃をフェティッシュに描いたことを後悔しているようだ。

【参考記事・文献】
https://theriver.jp/weaver-talks-ripley-charm/
https://x.gd/rlYLZ
https://theriver.jp/weavers-ripley-not-impossible/
https://theriver.jp/alien2-weaver-gun/
https://eiga.com/news/20221217/10/
https://memorylane-media.com/sigourney-weaver

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【文 ZENMAI】

画像 ウィキペディアより引用