6月9日、歌舞伎俳優、市川海老蔵の妻・小林麻央の病状についての記者会見を行った。
海老蔵は現在、自身のおかれている状況をSMAPの曲『らいおんハート』(作詞:野島伸司)に例えて心境を語った。
具体的にどの部分が「らいおんハート」かの説明はなかったが「君を守るために生まれていきた」「呆れるほどにそばにいる」という部分が該当すると思われ、話題を呼んでいる。
しかし、一部の推察では『らいおんハート』の冒頭の歌詞「君は僕の薬箱」が海老蔵の心境をもっとも表しているのではないかという話がある。
歌舞伎の演目に『外郎売り』というものがある。
この演目は市川家宗家の十番のうちのひとつであり、小田原で「透頂香(外郎)」という薬を売る商人が主役の話で、実はこの『外郎売り』は江戸時代に二代目市川團十郎が初演者となり誕生したが、埋まっていたものを当代海老蔵の実父である十二代目市川團十郎が昭和末期に復活させた演目で、海老蔵の歌舞伎デビューも『外郎売り』であった。
そのため「薬」というキーワードと市川海老蔵は非常に深い縁がある。
また海老蔵が2010年に大怪我した際、休演した演目も『外郎売り』であり、父の代表的な演目が演じられず悔しい思いをしたという(ちなみにこの時の代役、片岡愛之助はここから注目されるようになった)。
『外郎』は万能薬とされ心臓病、胃腸炎、気管支炎、虫歯、疲労になどに効くとされ現在も発売されている。
さすがに現代病への効果までは明らかではないが、「らいおんハート」は海老蔵自身が市川家の『薬売り』として妻に勇気を与えるという意味ではないか、と推測されている。
(北島あいら ミステリーニュースステーションATLAS編集部)