『ゲゲゲの鬼太郎』ではもっとも知名度のある妖怪、「ねこ娘」。なおこのねこ娘だが、2018年から2020年まで放送されていたテレビ版第6シリーズから8等身美女になったことでファンの間では賛否両論、いろいろと話題になっていたことは記憶に新しい。
さて、そんな「ねこ娘」だが、昭和の末期に実在した可能性があるといったらアナタは信じるだろうか・・・
1981年1月31日付の読売新聞によると、人間に飼われていた三毛猫が酔って寝ていた飼い主のピンチを救い表彰されるという出来事があった。
記事によると1981年1月27日、東京都調布市に住むAさんのアパートで火事が発生。原因はAさんが酔ってアパートに帰ってきた際に電気ストーブを着けたまま寝込んだことによる失火で、飼い主のピンチに気がついたAさんの飼い猫「チャッピーちゃん」が「ニャアニャア」と大声で鳴き、寝ていたAさんを起こし大火事になるのを未然に防いだという。
チャッピーちゃんはAさんが1980年の秋に拾ったメス猫であり、数ヶ月に渡り大事に育てていたという。
1月30日には消防署から感謝状が贈られることとなり、調布消防署で授与式も行われた。チャッピーちゃんに渡されたのは賞状のほか、高級カツオブシが2本贈られた。
いかがだろうか。
東京都調布市は『ゲゲゲの鬼太郎』の原作者である水木しげる氏が50年近く住んで創作活動を行っていた場所であり、鬼太郎に登場するねこ娘はアニメにおいて「調布出身」という設定があり、調布市もアニメ放送に併せてねこ娘の特別住民票を発行している。そんな調布市で拾われたメス猫が飼い主の命を救ったとはなかなかに興味深い話である。
水木氏の漫画において猫は「人生の達観者」といった役割を与えられることもあり、特別な存在なのだが、やはり水木漫画で描かれたように調布在住の猫には不思議な力が与えられているのかもしれない。
(文:穂積昭雪 山口敏太郎事務所 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
Mineli GuevaraによるPixabayからの画像