タイムトラベル

融資詐欺に用いられる謎の資金「M資金」

平成も終わろうとしている現在だが、戦後から脈々と語り継がれ詐欺の手口の中に登場する謎の大金が存在している。

それが「M資金」だ。

謎の金融資産であるM資金の存在を仄めかしつつ融資を匂わせるもので、融資を成功させるには手数料がかかるとして逆に大金をせしめるというものである。

仕組みこそ融資詐欺にありがちな手口なのだが、小道具として用いられるのが都市伝説的な謎の資金であるという点が興味深い。

M資金がどういったものなのかについては様々な説があり、一般的なものが「GHQが戦後に軍の施設などから接収した黄金や貴金属」であるというものだ。

実際には戦後の復興や敗戦で生じた賠償で消えたとされているが、その残りが隠匿され秘密裏に運用されている、それが「M資金」であるという。

ちなみにM資金の「M」が何を指すのかについても諸説あり、マッカーサーやメリケン、マルタ騎士団など様々な説が出てきている。

「M資金」は戦後の日本の背景から生まれた都市伝説とみた方がよさそうだが、それでもこの資金が登場する融資詐欺は後をたたない。財務省のホームページでも注意喚起がなされているほどなので、気をつけていた方がいいだろう。

(勝木孝之 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

Steve BidmeadによるPixabayからの画像