今では宇宙人といえばグレイ型宇宙人一辺倒だが、一昔前は様々なデザインの宇宙人の目撃証言が存在していた。中でも本当に地球に来ているのではないか、と考えられたのが「ウンモ星人」だ。
ウンモ星人は1963年にスペインの有識者宛に科学論文やウンモ星の科学・文化に関する内容が記された手紙を送付。一種の文通にて地球人とコンタクトを取り、話題になった。手紙を出しているウンモ星人は名前をユミットと名乗り、その手紙の総数は6000通を超えたとされている。そしてどの手紙にもウンモ星人を示す「王」のようなマークが着けられていた。
手紙によれば、ウンモ星は地球から14.5光年の辺りに存在している星で、彼らは昆虫のハチに近く、身長は3メートル程で足が8本あるという。基本的にはテレパシーで会話をするが、喉に発声機を仕込むことで音声を用いた会話も可能だという。食性はベジタリアンだが、母星であるウンモ星は砂漠化が進んでおり、移住ができる星を探しているそうだ。
ちなみにウンモ星の科学力は地球からおよそ100年程度発達しているという。そして、スペインでは同時期に底に「王」のマークが刻まれたUFOの写真も撮影されている。
結局、このスペインを騒がせた「ウンモ星人ユミット」騒動はある人物によるイタズラであるということが判明しているが、旧ソ連時代に確認されたヴォロネジ事件で確認された宇宙人のベルトに「王」のマークがあったり、日本の兎園小説に書かれたUFO事件との類似が考えられる「うつろ船の蛮女」事件でも読めない文字の中に「王」の文字があるなど、奇妙な類似が確認されている。
そしていずれのケースも、スペインで起きたウンモ星人騒動より前に発生した出来事なのだ。
果たしてウンモ星人は実在したのだろうか?
(飯山俊樹 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)