今月18日、メリーランド州の古物商で購入された花瓶が、約2000年前のマヤの工芸品であることが判明。
ワシントン在住のアンナ・リー・ドージャーさんは、クリントンにある2Aスリフト・ストアで買い物をしていた際、珍しい花瓶に目を奪われたという。
「古そうだったけど、多分20年か30年前のもので、観光客向けのレプリアだと思ったので、家に持ち帰りました」とドージャーさんはWUSA-TVに語った。
ドージャーは、今年初めに仕事でメキシコを訪れた際、人類学博物館に展示されているいくつかの品物が、彼女が3.99ドル(約640円)で購入した花瓶と驚くほど似ていることに気づいたという。
彼女は博物館の職員と話し、帰国後にメキシコ大使館に連絡するよう勧められた。
ドージャーが花瓶の写真と寸法を大使館と共有したところ、なんと西暦200年から800年のマヤの工芸品であることが確認された。
ドージャーと彼女の家族は、メキシコ文化会館で行われたセレモニーで、メキシコのエスタバン・モクテスマ・バラガン大使に花瓶を返還した。
「この壷の返還の物語の一端を担えたことに感激しています。ただ、3人の小さな息子がいるので、2000年後の時代に生きる私達がこの花瓶を壊してしまうのではないかとビクビクしていました」
関係者によれば、この花瓶はいずれメキシコの博物館に新しいコーナーが設けられる予定だという。
因みに、バージニア州のグッドウィルストアで3.99ドルで購入された別の古物商の花瓶が、1942年にイタリア企業ヴェニーニへ贈るためカルロ・スカルパがデザインしたものであるが判明し、昨年107000ドル(約1700万円)以上で競売にかけられたという事例もある。
【文 ZENMAI】
画像&動画 WUSA9 / YouTube