※下記は2019年3月の記事の再掲載です。
これは1982年(昭和57年)5月28日の読売新聞に掲載されたなんとも居た堪れない事件である。
「ふざけがホントに『兄ちゃんが首つった』」
という記事が掲載されている。
記事によると5月27日、午後6時45分頃、東京都大田区の某アパートから119番通報があった。
電話の主は小学6年生の女の子で「大変!お兄ちゃんが首を吊った」とのことで、蒲田消防署の救急隊員がやってきて首を吊った14歳の少年に人工呼吸をしたが、既に死亡していた。
14歳の少年はなぜ早すぎる死を選んだのか……
記事には少年が死に至るまでの詳細が語られている。なんと、少年が首を吊った原因は「悪ふざけ」だったのだ。
兄妹はこの日、父母が留守でふたりでリビングで勉強をしていた。しかし勉強に飽きていた兄は突然立ち上がり、近くにあった電気掃除機の上に乗り額に巻いていたハチマキを高さ2m弱の納戸の取っ手にくくりつけ、「首つって死んじゃおうかな」とふざけてみた。
妹は勉強に集中していたが、しばらくして「バタン」という音がした。
妹が驚いて顔をあげると兄が取っ手に首をくくりつけた状態で死んでいたのだ。妹は必死に兄の名前を読んだが、兄は答えなかった。なぜなら、彼はこの時点で死んでいたからである。
このような悪ふざけによる「首吊り事故」は日本国内外含めても幾つか類例はあり、2008年でも海外でふざけて首を吊った兄がの弟の目の前で死亡したというケースがある。
原因不明な首吊り自殺のなかにはもしかしたら、このような「事故」のケースもあるのかもしれない。
(文:穂積昭雪 山口敏太郎事務所 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
Sasin TipchaiによるPixabayからの画像