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長寿番組の宿命?「名探偵コナン」のとんでもない犯行動機や死因

少年サンデーの看板漫画ともなっており、数多くのスピンオフ作品を展開するなど、今なお高い人気を誇る推理漫画『名探偵コナン』。連載から2年後の1996年からはテレビアニメの放送も開始しており、現在も全国ネットにおける30分レギュラーアニメ番組として、長寿作品の地位を獲得している。

「コナン」は、原作を含めアニメオリジナルのストーリーが多く公開されている。数えきれないほどの事件に関わり続けてきたコナンであるが、その膨大さゆえか、中にはとんでもない犯行動機や死因なども多く登場している。

例えば、単行本第34~35巻に収録されている話(アニメタイトル「工藤新一NYの事件」)では、ある舞台女優が自身の愛する「天使」役を降りた男優を殺害、第66巻収録の話(「恥ずかしいお守りの行方」)では、ホームランボールを譲ってもらえなかったということでモップで殴打、第18巻(「初恋の人想い出事件」)には、意中の女性を振り向かせるために眠らせ、家を放火し助け出すことで振り向かせようとした犯人もいた。

劇場版ともなるとその規模は大きくなり、第15作目「名探偵コナン 沈黙の15分」では、過去に盗んだ宝石を掘り起こすため、村から人々を遠ざけようとしてダムを破壊し村を沈めようとする犯人が登場、そして第1作「名探偵コナン 時計じかけの摩天楼」では、左右対称にこだわる有名建築家が、若い頃に手掛けた諸事情により左右対称とならなかった建築物に不満を持ち次々に爆破させるという想像を絶する動機が明かされていた。

最も話題となった犯行動機は、アニメオリジナル「消えた凶器捜索事件」におけるものであり、そこでは犯人が殺人を犯した動機として「ハンガーを投げつけてきた」と発言。本来であれば、犯人と被害者の間に積み重なった長年の揉め事に由来しているものであろうが、作中でも「そんな下らん理由で人一人の命を奪ったんですか」と警部に怒鳴られる場面があった。この放送回は今もなお伝説の回としてたびたび語られている。




とんでもない犯行動機がある一方、その殺害方法についてもとんでもないものがある。

近年特に話題となったのは、2021年11月27日に放送されたアニメオリジナル回「ケーキを愛する女のバラード」だ。この回では、シンクいっぱいに詰め込まれたアンコによる窒息死というコナンの中でも最大級に凄まじい死因が描かれ、多くの視聴者を困惑させることとなった。

この回は、放送作家・脚本を浦沢義雄が担当しており、彼はかつてアニメ『ボボボーボ・ボーボボ』などで飛びぬけたギャグを脚本担当したことでも知られていた人物である。実際、彼がコナンで担当した回はインパクトを与える描写が非常に多く、「もんじゃ焼きにキャベツの芯を入れて窒息死させられそうになったと主張する老婆」「昆虫人間牧場と称して虫のコスプレが頻繁に登場する村」といった、発想の源を疑いたくなるようなものばかりであるとしてたびたび名前があがっている。

因みに、先のあんこでの窒息死回では、恒例の麻酔銃で眠らされる毛利小五郎が、眠らされながらもワルツを踊って推理するといった展開も描かれていた。

これらの想像を絶するほどに理解しがたい内容が描かれるのも、長寿作品であるからこその味わいと言えるだろうか。「ツッコミどころ」を探りながら視聴するというのも、一つの楽しみ方であるのかもしれない。

【参考記事・文献】
【名探偵コナン】犯人のとんでもない動機ランキング15
https://suzuki2018.hatenablog.com/entry/douki-tondemo
『名探偵コナン』のカオスなアニオリ回にファン困惑 物語が頭に入ってこない?
https://magmix.jp/post/74555
東京婆ールズコレクション
https://x.gd/ZVmLt
昆虫人間のヒミツ
https://x.gd/5dWAL

【文 ZENMAI】

画像『名探偵コナン (1) (少年サンデーコミックス)

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