地球は平らだという説から、ローマ帝国は実際には存在しなかったという説まで、かなり奇妙な陰謀論は何年にも渡って語られてきた。
しかし、最近ネット上で再燃している別の陰謀論の奇妙な性質を適切に要約するには、ピカード船長(新スタートレック)も顔を手で覆うことだろう。
提唱者によると、私たちが空に見ている太陽の後ろには”第二の太陽”が隠れているという。
誤解のないように言っておくと、太陽系外縁部にまだ発見されていない褐色矮星が存在する可能性について話しているのではない。
この”第二の太陽”の実際の証拠は、太陽ハロー(大気現象としてよく知られているもの)の誤った説明と、2016年に天文学者のポール・コックスがライブ配信中に画面に光の輪が現れたときのジョークを除いて、それ以外にはほとんど提示されていない。
「太陽の右にある大きな丸いものは何だろう?これはわれわれにとって第二の太陽だ」
「我々が第二の太陽があったことを認識していたかどうかはわかりません」
「でもありますよ。通常は非表示になっていますから」
「NASAや他の組織は通常そうしたものを私たちから隠しているんです」
コックスのこれらのコメントは明らかに冗談であったにもかかわらず、一部の人々は真実であると信じ込み、第二の太陽信仰者の全体的な動きを始動させてしまったように見える。
もちろん、私たちが空に見ている太陽の後ろに隠れている第二の太陽はない。
第一に、そうであれば惑星の軌道力学は全く異なるものになるだろうし、宇宙からだけでなく、地球の表面からもそれを見ることができるはずだ。
とはいえ、これはたびたび否定されている陰謀論の一つである。
Billions of years ago, there may have been two suns in our solar system. If so, that could explain how the solar system caught its outermost objects, including the hypothetical Planet Nine. https://t.co/WiDVsIJOCZ pic.twitter.com/OQO7xzgWYd
— New Scientist (@newscientist) August 28, 2020
【文 にぅま】