映画『ハリーポッター』シリーズにおいて、ハーマイオニー・グレンジャー役を演じたエマ・ワトソン。女優やモデルとして活躍していたが、近年ではフェミニズム運動における活動が目立ち、勉強に専念するということから俳優業を一時休業していたこともある。
作中において、学位主席をとれるほどの才女と言われるハーマイオニーであるが、10歳でハーマイオニー役としてデビューしたエマは、リアルハーマイオニーと呼べるほどに勉強熱心であった。幼い頃から名門校であるドラゴンスクールに通うなど非常に優秀な成績をおさめ、女優(子役)として活動していた時期でも撮影の合間を縫って勉学に勤しんでいたという。
IQ138と言われており、イエール大学、コロンビア大学、ケンブリッジ大学などに合格し、最終的にはブラウン大学を選ぶも、これらはいずれも名門中の名門として知られる大学ばかりである。彼女自身「勉強オタク」を自称するほどであり、その凄まじさはハリー役のダニエル・アドクリフが「彼女と言い合うつもりなら、君は自分の頭の悪さを思い知らされることになる」と言わしめるほどであった。
幼い頃から”美少女”と呼ばれるほどの顔立ちをしていた彼女であるが、それは原作のハーマイオニーの「髪と歯をなんとかすれば美少女」という設定を軽く凌駕してしまうほどであった。映画における役柄としてのその姿が、あまりにもマッチしすぎてしまったがために、原作の挿絵準拠の二次創作イラストでさえ、エマが演じた映画版のハーマイオニーで描かれてしまうほどであったという。
また、一時休業から復帰したのち2017年に公開されたディズニーアニメの実写化作品『美女と野獣』では、主人公のベル役を演じた。実はその一方では『シンデレラ』の主役のオファーもきていたそうだが、読書家で好奇心旺盛なベルに比べてシンデレラの典型的プリンセス設定に共感ができないという理由でオファーを断ったという。結果的に、ベル役を演じた『美女と野獣』は彼女の新たな代表作と言えるほどのヒットとなった。
ところで、彼女の名前が一時ネット上で大々的に話題となったとある出来事があることをご存じだろうか。それは動画サイトに公開された一本の動画を発端としている。
2014年3月7日付で投稿された『Emma Watson Unmasks』と題するその動画では、あまりにもリアルなエマの顔をしたゴムマスクを、全く別人である女性が顔から脱ぎ取るという20秒ほどのものであった。顔は、多くの筋肉の動きによって微細な表情を作り上げているため、通常のゴムマスクでは一貫して無表情となってしまうものの、動画内のエマのゴムマスクは口や目の動きを含めてあまりにもリアルであり、「謎のマスク」として視聴した多くの人々を驚かせた。
しかし、まるまる頭部を覆っていたはずのマスクが取り外された途端に髪の毛が消失していたり、脱ぎ取る場面で伸ばしているはずの顔の部位に違和感があったりなどが指摘されたことにより、CG合成の可能性が浮上した。のちに、元の動画とされるものも発掘されたことで、映像自体がフェイクだったことが確定となった。
因みに、元の動画は男性が女性のマスクをかぶってみせる紹介動画であるため、エマのマスクを脱いだあとに登場する女性の頭部そのものも合成であることが判明した。
この動画は、いっとき「別人あるいは人間に変装するための精巧なマスク」の存在を証明するものとして、都市伝説や陰謀論の素材ともなった。この動画が投稿された2014年は、エマに対してジェンダーの平等に関する国連の新組織の親善大使の打診もあり、フェミニズム活動が目立ち始めた時期でもあるようだ。
わざわざ、彼女の顔の変装マスクと称する動画が広まったのは、何らかの意図があったのだろうか。
【参考記事・文献】
エマ・ワトソンの魅力が止まらない!少女から現在に至るまでを作品とともに振り返る
https://ciatr.jp/topics/70995
エマ・ワトソン
https://dic.nicovideo.jp/a/%E3%82%A8%E3%83%9E%E3%83%BB%E3%83%AF%E3%83%88%E3%82%BD%E3%83%B3
変装マスクの真相を考察
https://thetuburo.com/2021/04/01/fake-mask/
Emma Watson Unmasks
https://x.gd/nbkeU
【文 ZENMAI】
画像 ウィキペディアより引用