NASAの月面探査機であるルナー・リコネッサンス・オービター(LRO)が最近、月の軌道上を高速で移動する不思議な物体を撮影した。
公開された画像には細く黒い筋のような物体が捉えられており、かなりの速度がでている事が伺える。
この画像はSNS上ですぐに話題となり、様々なメディアが取り上げるまでそう時間はかからなかった。画像を見た人々からはエイリアンのUFOだとか、極秘プロジェクトによるものだとか様々な予測が上がっていたが、最終的に議論に決着をつけたのは他でもないNASAだった。
問題の「UFO」は、実は大韓民国初の月探査機「ダヌリ」だったのだ。
NASA月周回衛星LROが捉えた飛行物体の正体は!?
韓国航空宇宙研究院(KARI)の月探査機「タヌリ(Danuri)」. 2022年8月, スペースXのファルコン9で打ち上げれた韓国初の地球周回を脱出した深宇宙探査機. LROとの速度差が秒速3.19km(時速11,500 km)あり, 1/30秒露光で機影が伸びたために紡錘形に写った… pic.twitter.com/ujsw8TPok0
— 天文学者 阿部新助 Dr. Avell (@AvellSky) April 15, 2024
ルナー・リコネッサンス・オービター(LRO)が意図的に撮影の態勢を整えていたことで、ただでさえ秒速2マイルで移動していたダヌリ探査機が更に速く移動しているような形で捉えられてしまったという。
「NASAのLRO(ルナー・リコネッサンス・オービター)は、15年間月を周回し研究しているが、先月、韓国航空宇宙研究院のダヌリ月周回衛星の画像を数枚撮影した。ほぼ平行な軌道を走行する2つの探査機は、2024年3月5日から6日にかけて、互いの反対方向へ急接近した。LROの狭角カメラ(”LROC “として知られる一連のカメラのうちの1つ)は、ダヌリのスナップショットを撮るのに十分なほどたまたま接近した3つの軌道の間に、ここで紹介する画像を捉えた」と、NASAは説明している。
(飯山俊樹 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
画像 NASA/Goddard/Arizona State University