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バレーボール漫画の金字塔「アタックNo1」、実は後継作品が存在していた?!

画像『あしたへアタック! 【想い出のアニメライブラリー 第131集】 [Blu-ray]

バレーボールを題材としたスポ根漫画として知られる浦野千賀子原作の『アタックNo1』。週刊マーガレットにて1968年から70年まで連載、その後に続編が作られて、さらには1969年から71年までテレビアニメとして放送された。

このことから『アタックNo1』は、『サインはV!』と並ぶ二大バレーボール漫画として知られている。

1964年の東京オリンピックにおいて、圧倒的な強さで金メダルを獲得するほどの活躍を見せた日本女子バレーボール代表チーム、通称「東洋の魔女」によってもたらされた空前のバレーボールブーム。この影響によって誕生した作品の一つが、この「アタックNo1」であった。

この時代のバレーボールブームでは、数々のバレーボール漫画が濫造していたと言われているが、それらのほとんどは「アタックNo1」や「サインはV!」といったヒット作に及ぶことはなかった。また、70年代になるとアニメでは魔女っ子が全盛期となり、1974年にテニスアニメ『エースをねらえ!』終了後にはバレーボールに限らず女子スポ根作品自体が消え去っていったと言われている。

だが、そんな女子スポ根が絶滅しようとしていた中に、1977年『あしたへアタック!』という作品が突如として登場した。

「あしたへアタック!」は、バレーボールワールドカップの日本初開催に合わせて制作されたオリジナルバレーボールアニメである。「アタックNo1」を放送したフジテレビを放送局とし、スタッフの中に一部「アタックNo1」に携わった人員がいるなど、「アタックNo1」の後継ともいえるような作品とも言われている。

本作が「アタックNo1」を色濃く受け継いでいると言われている最大の理由は、オマージュが多数見られる。




「アタックNo1」といえば、「回転レシーブ」「竜巻落とし」といった数々の必殺技が名物として知られているが、「あしたへアタック!」には「殺人スパイク」「弾丸スパイク」といった技が登場し、「ダブルアタック」「人間煙幕」など名前は違えどもほぼ同様の技まで登場している。

必殺技だけではなく、「アタックNo1」の設定やワンシーンを連想させる部分も多々見られており、九州訛りの対戦校のキャプテンが子どもを救うシーンや、サングラスをかけた右手の利かないコーチと自校のコーチとのやり合いなど、明らかに意識した場面作りとなっている。

「あしたへアタック!」は、この他『ベルサイユのばら』や『エースをねらえ!』に似たタッチのキャラクターの登場や、メイン・ゲスト含め人気実力派の声優を揃えた一種の挑戦的なアニメであった。しかしながら、女子スポ根の勢いがすでに衰えていたこの時期、しかも裏番組が『元祖天才バカボン』であったこともあり、わずか5ヶ月という短期間で放送が終了。2022年に初ソフト化となるBDが発売されるまでは、再放送も無かったために幻の作品扱いをされていたという。

かつての名作を意識したものであったとしても、時代が流れていく以上は変わっていかなければならない。本作は、その存在をもってそのことを我々に伝えているのかもしれない。

【参考記事・文献】
アタックNo.1
https://x.gd/hFoSn
「アタック」の遺伝子?『あしたへアタック!』
https://hutebusi.hatenablog.com/entry/22236756

(黒蠍けいすけ 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)