UFO

銀河系に存在する文明を割り出す式「ドレイクの方程式」

この宇宙には、我々地球に住む生物のほかにも生命体が存在しているということは、現在において多くの天文学者などが肯定的に見ている。

だが、その中でも我々地球人と同等かそれ以上の文明を築いている生命体、すなわちコンタクトが可能な文明というように限定するとどうだろう。

ドレイクの方程式とは、このような天の川銀河の中にある、「宇宙文明が電波を使用して地球に通信を試みている可能性」を前提として、電波により通信を試みている可能性のある宇宙文明の数を推定するための式として知られている。

1960年代に始まった地球外知的生命体探査プロジェクト(SETI)において、アメリカ国立電波天文台のパラボナアンテナにより「宇宙文明から発せられた電波」を探す観測計画「オズマ計画」が敢行された。この計画のメンバーであったアメリカの天文学者フランク・ドレイクによって1961年に提案されたのが、この通称「ドレイクの方程式」と呼ばれる式であった。

式は、N=R×fp×ne×fl×fc× L。すべて掛け算で構成されており、N=「交信可能な文明数」を割り出すものとして、7つの変数が設けられている。内訳は次の通りだ。

1.R:(銀河系における)年平均での恒星形成数
2.fp:惑星を持つ恒星の割合
3.ne:生命を宿し得る惑星の平均数
4.fl:実際に生命を宿す割合
5.fi:実際に(電波通信が可能な程度の)知的生命体を生み出す割合
6.fc:検出可能な(受信できる程度の)信号技術を獲得する割合
7.L:信号を出し続ける年数




提唱当初のドレイクの計算では、10(R)×0.5(fp)×2(ne)×1(fl)×0.01(fc)×10,000(L)を想定値としN=10、すなわち宇宙における知的文明は10存在しているだろうとの推定がなされた。

しかし、これらのパラメーターは根拠に乏しい部分が多い。そのため、ドレイクの方程式は現在までに様々なカスタマイズや修正が加えられている。

例えば、Rの値について、銀河の中心から近すぎても遠すぎても生命にとっては適した環境ではないということから、生命に適した領域「銀河系ハビタブルゾーン」を考慮し、そのハビタブルゾーン内での年平均恒星形成数にしたり、さらに生命が進化できるほどの「長期間安定な構成の割合」であるfsが追加されたり、といったものが用いられている。

このほか、銀河系の構成の数Ns(およそ1000億)を掛け算したり、銀河系の寿命としてLg(100億年)を割り算したりという想定もされており、計算によっては1000個もの宇宙文明の推定数を割り出した計算もみられる。

さらに、銀河系の大きさは10万光年あると言われている。推定された数の惑星が銀河系の中に点在しているとすれば、それなりの距離が生じているはずである。その距離が果たして電波を受信できる範囲内に存在しているかといった疑問も充分に考えられる。

数値には、「生命を生み出す割合」や「信号を出し続ける年数」など地球を鑑みた時の値を代入している箇所もあることから、地球が未来へ向けていかに進んでいくべきかを知る式でもあると言えるだろう。ドレイクの方程式は、今後もより詳細に数値を細分化していくことで、宇宙文明を有する惑星の数の信頼度を高めていくことになるだろう。

【参考記事・文献】
物理学者が本気で考えた宇宙人の探し方【ドレイク方程式】
https://x.gd/ucQzc
「宇宙文明が存在する数」は計算できる? 「ドレイク方程式」を解説してみる
https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1802/18/news011.html
ドレイクの方程式|地球と交信可能な文明数を推定する式!
https://nijinemo.net/drake_equation/
ドレイクの式
https://astro-dic.jp/drake-equation/

【アトラスラジオ関連動画】

(ZENMAI 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

画像 https://publicdomainq.net/milky-way-galaxy-0025933/