ジャイアントモアは、史上最も背の高い鳥として地球に存在していた。その巨大さにもかかわらず、ヨーロッパ人が初めてニュージーランドへ到達する前に絶滅したと考えられているが、目撃されたという話は到着後も長く続いていた。
未確認動物学は疑似科学の幻想的な分野であり、文字通り真実とは言い難い奇妙な動物の存在を議論する。作り物の場合もあれば、過去の遺物の場合もある。例えば、メガロドンが到達不可能な深海に潜んでいる可能性があると主張する者も多く、一方で1993年にはジャイアントモアを目撃したと主張する者もいるのだ。
ジャイアントモアは、主に人間の狩猟による「過剰殺戮」が原因で西暦1450年ごろに絶滅したと考えられているが、それとは別に「時差生存仮説」では、絶滅までにもっと時間がかかった可能性が示唆されており、1642年にヨーロッパ人がニュージーランドに到達した後も、一部のジャイアントモアが闊歩していたことを意味している。
フクロオオカミを調査した同様の研究から着想を得て、1675年から1993年までの97件の目撃記録とされるデータベースを使用して、ジャイアントモアが生存している可能性をマッピングした。その後、目撃者には以下のような重要な要素に基づいて定性的なスコアが与えられた。
・デマや誤認の可能性はどれくらいか(確認されたデマは除く)
・漠然とした友人や親戚ではなく、知られている人物が目撃したもの
・動物学者、鳥類学者によるものかどうか
このアプローチでは、フクロオオカミの研究に基づいた最も悲観的な生存モデルを採用し、目撃が同一人物によるものかどうかなどに関するいくつかのパラメータを追加した。
結果はどうだったか。
「1450年以降にジャイアントモアが目撃されたことに関する、低い生存確率を仮定すると、ヨーロッパ人がニュージーランドに到達し始めた1770年以前に絶滅した可能性が高いでしょう」
と報告書の著者フロー・フォクストンは語る。
「1450年以降の期間における目撃は、最近までのジャイアントモアの生存を裏付けるほどの数や信頼性がありません」
「最も楽観的なモデルを仮定した場合ならば、ニュージーランドにおけるジャイアントモアの絶滅は1850年ごろには起こり得るとされます。実際、1880年以前の絶滅に関する記録は非常に少なく、それまでの一部のジャイアントモアの存続を示唆していた可能性はあるでしょう」
Giant Moa "Sightings" Were Last Reported In 1993, When Did They Go Extinct?https://t.co/biK52HFNBh
— IFLScience (@IFLScience) October 25, 2023
(黒蠍けいすけ 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
Photo credit: Dunechaser on VisualHunt