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かつてオーストラリアの一部だった…失われた大陸の残骸を発見!!

地球は様々な意味で変化し続けるジグソーパズルであり、専門家はそのピースを探すことに全キャリアを捧げている。

オランダのユトレヒト大学のチームが、長い間科学界を悩ませてきた大陸の破片の位置を特定した。地質学者たちは、長さ5000kmの陸塊であるアルゴランドが、約1億5500万年前にオーストラリア西部から分離したことを知っていたが、問題はそれがどこに行ったのか、誰にも判らなかった。

この謎を解くカギは、大陸が残した巨大な「空白」、すなわちアルゴ深海平原として知られる海の奥深くに隠れた盆地にあった。海底の構造はアルゴランドが北西に流れていき、現在の東南アジアの島々がある場所に行き着いたに違いないことを示している。

しかし驚くべきことに、これらの島々の下には大きな大陸は見つからず、はるかに古い海洋盆地に囲まれた小さな大陸の断片が残っているだけだった。そこでユトレヒト大学の研究者たちは、この失われた土地がどうなったのかをつなぎ合わせた。

研究チームは、2019年に発見された別の「失われた」大陸が地球のマントルに沈み込み、一番上の層だけが残ったと説明した。これが折り重なって南ヨーロッパの山々となった。それなのに、不思議なことにアルゴランドはそのような「折り畳まれた」痕跡を残さなかった。

「もし大陸がマントルに潜って完全に消滅し、地表に地質学的痕跡を残さないのであれば、地質学的な意味で過去に地球がどのような姿をしていたのか、ほとんど知ることは出来ないでしょう」「過去の超大陸や地球の地理を信頼できる形で復元することはほとんど不可能でしょう」と研究者の一人であるドゥーヴェ・ファン・ヒンスベルゲンは説明した。




そしてヒンスベルゲンは、そのような再建は「生物多様性や気候の進化のようなプロセスを理解するため、あるいうは原材料を見つけるため」、より根本的なレベルでは、「山がどのように形成されるかを理解するため、またはプレートテクトニクスの背後にある原動力を解明するため」に不可欠であると強調した。

ヒンスベルゲンとその同僚エルダート・アドフォカーテは、東南アジアの地質学が明らかにしたアルゴランドの運命について調査することにした。「しかし、私たちは文字通り情報の孤島を扱っていたので、研究には非常に時間がかかりました」と述べた。

「7年かけてパズルを完成させ」、そして「東南アジアの状況は、アフリカや南米のように大陸が2つに分裂した地域とは大きく異なっていたんです」と続けた。「アルゴランドは様々な破片に分裂しました。それが大陸の旅の視界を妨げていたのです」。

この時点で、ヒンスベルゲンとアドフォカーテは、破片がほぼ同時期に現在の場所へ到着したことに気付き、これまで知られていなかったアルゴランドに関する重要な事実を提示した。それは明確に線引きされた単一の大陸ではなく、古い海洋盆地によって隔てられた微笑大陸の断片からなる「群島」であったのだ。

この点では、現在ほぼ完全に地球のマントルに飲み込まれているグレーター・アドリアや、オーストラリア東方の水没した大陸であるゼーランディアに似ている。「アルゴランドの分裂は約3億年前に始まったのです」とヒンスベルゲンは締め括った。今、その古代の破片はインドネシアとミャンマーの緑のジャングルの奥深くに眠っている。

(にぅま 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

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