今年2月、北米大陸を代表するUMAのビッグフットを調査・研究する民間団体「ビッグフット野外研究者組織(BFRO)」に興味深い報告が寄せられた。
2月4日、匿名の報告者は友人とその幼い息子とともに、ワシントン州セントラリア市近郊のかなり人里離れた森林地帯をバイクで走っていたときにビッグフットを目撃したという。少年が一行から約半マイル離れたところにいる身長1.5メートルの二足歩行の生き物のようなものを発見、大人たちに注意を促したことで全員がその生物を目の当たりにした。
問題の生物は非常に起伏の激しい地形を非常に速い駆け足で樹林に向かって移動しており、最終的に視界から消えたという。
その生物は「人間が走るのとは違って、ほとんど腕を動かさず、とても流暢に動いていた」そうで、この目撃情報を十分に信憑性が高いものとみなしたBFROは調査官を派遣してこの報告の調査を行った。その後、「この生き物の歩き方と地形を横切るスピードの描写から、この3人の目撃者は幸運にもビッグフットを見たのだと思う」という結論が出され、3月末になって地元紙の『クロニクル』にも「ビッグフット目撃の可能性が極めて高い事件」だと記事になった。
しかし、この記事が掲載された直後、「そのビッグフットは自分だと思う」という衝撃的な報告が寄せられた。
驚きの告白をした人物は地元高校の学生であり、クロスカントリー・ランナーでもあるガンナー・モーガン氏。まだ10代の彼が地元新聞に語ったところによると、彼と彼のいとこは目撃地点周辺でよく走り込みをしているそう。
ビッグフットとみなされた速度と変わった動作の理由については、「私たちは並んで走っていた。ランニングフォームも合わせて荒野でも普通の人に比べてかなり速く走ることができるから、見間違われたのだと思う」 と語った。
彼の反証について「ビッグフット実在の証拠を隠蔽しようとする勢力が都合の良い証言を言わせているのではないか」と疑う向きもあったようだが、モーガン氏はランニング中にGPS対応デバイスを装着していたことが判明。
トラッカーをチェックすると、目撃者がその日ビッグフットを目撃した正確な場所に、2人のランナーが確かにいたことが確認されたのである。 また、モーガン氏は「遠くから自分たちを見たから、ずっと大きな生物と見間違ったのかもしれない」とし、 ビッグフットに間違えられたことについても「とても面白かった」と語っているという。
A recent sasquatch sighting near Grand Mound, investigated by the Bigfoot Field Researchers Organization (BFRO), may have been debunked by a Rochester cross country and track athlete, reports Brandon Hansen for @chronline. https://t.co/um3axUkUiS
— Cambridge Skeptics (@cambskeptics) March 28, 2024
(田中尚 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)