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人が「悪魔」に見えてしまう!?非常にまれな症状に苦しむ男性

想像してみてほしい。あなたが道を散歩していると、周囲の人々が全員悪魔のような歪んだ笑顔を浮かべており、そんな不気味な人々の群れの中にいることに気づいたとしたら……

ホラー等の創作の世界では時折見かけるシーンではあるが、実は「周囲の人々の表情が歪んで見えてしまう」といいう症例が実在している。その名も『悪魔の顔症候群』と呼ばれるもので、現在世界で約75人ほどがこの極めて稀な症例に苦しめられているという。

そのうちの一人、ビクター・シャラー氏は56歳のある日、突然この症状に悩まされるようになった。

彼は自宅アパートで尖った耳や異常に大きく開いた口、斜めになった目など、悪魔のような奇妙な見た目の人物が歩き回っているのを目撃し、ショックを受けた。後にその「悪魔」は単なるルームメイトであったことが判明したのだが、彼が外に出てみたところ、自分が目にした全ての人々の顔が同じように歪んでいることに気づいたという。




「そのとき本当にパニックになりました。 あのときは本当に気が狂いそうだった」とシャラー氏は振り返る。

彼の症状を診た医師によれば、トラックのドアに頭をぶつけたことが原因で発症したのではないかとのこと。しかし、その数カ月前にシャラー氏が一酸化炭素中毒になったことが原因だった可能性もあるといわれており、原因は判明していないようだ。

興味深いことに、シャラーが悪魔のような顔を見るのは実在する人を見たときだけであり、写真や絵、動画などでは起きないという。

現在、医学専門家がこの症状を治療する可能性のある方法を見つけるために研究を行っており、シャラー氏も全面的に協力しているとのこと。

悪魔やゴブリンなど、昔の人が想像した邪悪な存在は案外こういった症状によるものだったのかもしれない。

(加藤史紀 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

画像 sorapop / Adobe Stock

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