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【訃報】ムスカ大佐の声役で知られる俳優「寺田農」死去

主演映画『肉弾』(1968)をはじめ堅実な演技を見せる実力派俳優として活躍し、またジブリ作品『天空の城ラピュタ』に登場するムスカ大佐を演じた声優としても知られていた寺田農(てらだみのり)さんが、肺癌のため3月14日に亡くなっていたことが23日発表された。81歳だった。

映画監督やナレーション、声優や海外作品の吹き替えなどでも活躍し、2008年からは東海大学文学部の特任教授に就任していた。ウルトラシリーズの名物監督であった実相寺昭雄監督と馬が合った影響もあってか特撮作品の出演歴も多く、『ウルトラマンマックス』ではメトロン星人の人間の姿として出演したことでも知られ、『仮面ライダーW』などの作品では「ヒーローの父親役」としての知名度も高かった。『仮面ライダーBLACK SUN』では、麻生太郎元首相のモノマネが話題となった。

彼の代名詞とも言えるムスカ役であるが、収録期間わずか2日、しかも作画未完成の状態というあまりにひどい収録状況であり、宮崎駿監督と揉めたほどであったという。その後『ラピュタ』のイベントに出演した際には、ムスカのセリフを求められるも何を言ったか覚えていなかったそうだ。そのような苦い思い出のせいか、娘からDVDを渡されるまで一切『ラピュタ』を見ておらず、さらにアニメ作品への出演も片手で数える程度に留まったとのこと。

SNSでは、「名優がまた一人旅立ってしまった」と多くの悲しみの声が上がった。映画をはじめ、特撮ファンやアニメファンなどからも大いに愛された存在であった。

寺田農さんのご冥福をお祈りします。

(にぅま ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

画像 Ultraman Wikiより引用