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考古学者が中国の砂漠で謎のミイラを発見

中国の砂漠で発見された謎のミイラの起源を専門家が絞り込んだ。

一般的にミイラといえば古代エジプトを連想するが、ミイラ化した遺体は世界各地で発見されている。ペルーでは、指が3本しかない “人間ではない “ミイラ化した遺骨が発見され、専門家たちを困惑させた。

そして、中国の新疆ウイグル自治区の砂漠で発見された数百体の人間のミイラも、同様に専門家を混乱させていた。

それらノミイラは、タリム盆地のシルクロードから外れた場所で発見されたが、その地域にはそぐわないような珍しい外見から、専門家たちを混乱させた。

発見されたミイラは紀元前2000年から紀元後200年の間のもので、西洋的な特徴を持ち、カラフルなウールの服を着ていた。ミイラは、牛の皮で覆われた舟形の棺に埋葬されており、また、牛、羊、ヤギなどの動物や小麦、大麦、チーズなどの食料品など、農耕文化を示すものも一緒に発見された。

ネイチャー誌に掲載された新しい研究で、研究者たちはタリム盆地の最古のミイラ13体から収集した遺伝子データを分析した。これによって、これらミイラは紀元前2100年から1700年にさかのぼるものであり、また彼らがどこから来たのかが明らかとなった。




分析によると、これらのミイラは古代北ユーラシア人(北ユーラシアの草原とシベリアを占領していた狩猟採集民)の直系の子孫であるという。彼らは、それ以前にはかなり広く存在していたにもかかわらず、およそ1万年前に姿を消したグループである。

古代北ユーラシア人の遺伝子は、今日でもシベリアやアメリカ大陸の先住民の集団の一部に見られる。

この研究は、この集団がロシア南部の黒海地域からの牧畜民、中央アジア人、あるいはイラン高原の初期の農耕民であったという説を否定することとなり、彼らがしばらくの間そこに存在し、明確な地元の祖先を持っていたということを示唆した。

研究著者であるハーバード大学人類学教授でマックス・プランク進化人類学研究所の研究グループリーダー、クリスティーナ・ワリナーは声明の中で次のように述べている。

「遺伝的に隔離されていたにもかかわらず、タリム盆地の青銅器時代の人々は、文化的に驚くほど国際的でした。彼らは、西アジアの小麦と乳製品、東アジアのキビ、中央アジアのエフェドラのような薬草を中心に料理を作っていたんです」

(にぅま 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

AdrianによるPixabayからの画像