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遺伝子解析で日本人の祖先集団の3つのうち1つが正体不明であることが判明?!

現代日本人は主に3つの祖先集団の子孫であることが、新規研究により示唆されている。今回の研究では、絶滅した近縁種であるネアンデルタール人やデニソワ人との遺伝的なつながりや、これらの遺伝子が現在の病気のリスクにどのように影響しているかも明らかになっている。

この種の分析ではヨーロッパ以外では最大規模のものの一つとして、科学者たちは日本の七つの地域、北海道から沖縄までの3,200人以上の日本人のDNA配列を決定した。同研究者らは、これらの遺伝学的データを関連する臨床情報とともに大規模な新規データベースにまとめた。

研究チームは、現代の日本人は主に3つの祖先グループの子孫であり、その中で「漢民族の祖先と考えられている集団」と「北東アジアとつながりのある正体不明の集団」とがあることを発見した。この発見は、日本人は縄文人から始まり、後に大陸アジアからの稲作弥生人の移住者から始まったという、30年にわたって議論されてきた仮説にさらに異議を唱えるものとなった。




日本人がネアンデルタール人から受け継いだ42個のDNAと、デニソワ人から受け継いだ2個のDNAから、複数の遺伝子によってコードされる複雑な形質に関連する可能性があることも明らかになった。この遺伝は、これらの古代のグループと初期のホモ・サピエンスとの間で起こった初期の異種交配の結果である可能性が高い、と著者らは論文に記している。

最近まで、大規模な遺伝子配列決定研究はヨーロッパ系の人々のDNA分析に焦点を当てており、アジアを含む他の人類集団についての理解には大きなギャップがあった。したがって、今回の新たな知見は、長年切望されていた答えを提供する可能性がある。

「この包括的な遺伝子データセットにより、日本人の集団遺伝学および遺伝医学に関する未知の領域を掘り下げることができる」と同著者らは論文に記した。また、これらの発見は個別化医療の開発につながり得る研究を補完する可能性もある、と同著者らは記した。

例えば、同研究者らは日本人集団において臨床的に重要となり得る遺伝子変異を特定した。同研究の著者らは「日本人集団の内外における今後の遺伝子研究の参考文献」となるだろうと結論付けている。

【文 ZENMAI】

Jason GohによるPixabayからの画像

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