画像『仮面夫婦―私が夫と別れる理由』
連続テレビ小説『澪つくし』(1985)が視聴率55%、大河ドラマ『独眼竜政宗』(1987)が大河史上最高視聴率を記録するなど、国民的脚本家と謳われたジェームス三木。
俳優座養成所の入所試験に12倍の倍率を掻い潜り合格、テイチクレコードの新人歌手コンクールで200倍の競争率を突破し合格といった、並外れた才能がうかがえる経験を有している彼に、一大スキャンダルが巻き起こったのは1992年のことであった。
1960年3月に三木はエッセイスト山下典子と結婚。結婚後、山下が三木の荷物を整理していると、あるものを発見する。
それは「春の歩み」と題された1冊のノートであった。
山下がそのノートの中身を見てみると、そこには女性の名前、職業、年齢が書かれ、容姿と性器についてはABCのランクまで付けられていた。このノートは、三木自身が肉体関係を持った女性たちに対する感想を記憶した、いわばセックス手帳とも言えるものであったのだ。
そのノートには、のべ89人もの女性の記録が記されており、さらに山下は76番目に自分のことが書かれていることに愕然としたという。
その際、89番目の次の行に朱書きで「もう浮気はやめてください」と書き残したという。三木の人間性を疑いながらも、そのまま結婚生活を続けていった彼女であるが、その約10年後に再びノートを開いてみると、その記録はさらに膨れあがり173人にまで激増していた。
三木は、若かりし頃からプレイボーイであったことは有名だったという。
彼は『親子SEX快談』(1988)の中で田原総一朗、赤塚不二夫などの有名人とその子と共に親子の性にまつわる対談を展開しているが、その中に自分の息子である俳優の山下規介(きすけ)とも語り合っており、そこでは「どうして1人の彼女で我慢してる」「(恋愛感情がないとセックスできないという規介に対して)女性をモノとして交わることができないわけだ」といった発言を目にすることができる。
そして1992年8月、山下により『仮面夫婦』が出版、「私が夫と別れる理由」というサブタイトルが付けられた本書の登場により、両者のドロ沼の離婚劇が勃発することとなった。その内容は、先の三木による「春の歩み」の存在をはじめとして、家庭内での暴力行為などが克明に語られたいわば暴露本であった。
この本の出版により三木の仕事は激減、50本以上の公演がキャンセルとなり、レギュラー番組も降板となってしまった。これにより三木は山下と出版元である祥伝社を名誉棄損で告訴、1994年に山下側が和解金500万を支払うことで解決となったようだが、のち2000年2月には離婚が成立した。なお、三木は離婚直後に元国際線客室乗務員の女性と再婚している。
そうした遍歴の彼であるためか、異性関係でのスキャンダルが聞かれていなかった女優・沢口靖子にも手を出したのではないかと騒がれたこともあった。これは、彼が脚本を手掛けた『澪つくし』の主演が彼女であったことに起因したものであると言われているが、噂の域を出ていない。
こうした激しい女性との乱脈を有してきた彼もじき90歳を迎える。彼の女性観は、現在どのようなものになっているのだろうか。
【参考記事・文献】
「関係を持った女性をABCランク付け」ジェームス三木を襲ったドロ沼暴露本と離婚劇/壮絶「芸能スキャンダル会見」秘史
https://www.asagei.com/excerpt/219062
記者バカ一代 マル秘取材メモで振り返る、昭和&平成「記者会見」裏面史
https://kisyabaka.hatenablog.com/entry/2022/08/03/014315
山下典子とジェームス三木・『仮面夫婦 私が夫と別れる理由』
https://ayamekareihikagami.hateblo.jp/entry/2015/07/03/010147
ジェームス三木の女性遍歴がすごい!沢口靖子とも関係が?息子がいる!
https://geinou-resistance.info/1838.html
ジェームス三木「春の歩み」の内容を暴露した元妻・山下典子との泥沼離婚!
https://anincline.com/james-miki/
(ZENMAI 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)