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地中海最古の手縫いボート「ザンブラティヤの船」がクロアチアの海底から発見!

何千年もの間、クロアチアのアドリア海の海底で邪魔されることなく眠っていた地中海最古の完全手縫いボートが、次の航海の準備を始めている。しかし、板が純粋に縫い合わされたこの船は、今回は保存のために陸路でフランスに向かう予定だ。

考古学者に木造船の遺跡を知らせたのは地元の漁師で、科学者たちは2008年にその場所を突き止めた。しかし、船は昨年7月に繊細な作業で海から引き上げられた。

ザンブラティヤの船は、驚くべき保存状態を見せている。 クロアチアのイストリア地方とダルマチア地方に伝わる古代の造船の伝統を示す貴重な例であり、当時としては驚くべき技術的成果であったと考えられている。

分析の結果、クロアチアのイストリア半島北西部の海域で発見されたザンブラティヤの船は、青銅器時代から鉄器時代への変化を示す紀元前12世紀後半から10世紀後半の間に作られたことが明らかになった。

これは、地中海で発見された船としては最古のものであるという。イストリア考古学博物館のダルコ・コムショ館長は次のように語った。

「ザンブラティヤの船は、アドリア海と地中海で最も古い縫製船であり、紀元前12世紀末から10世紀末の間に遡ります。この技術はこの地域特有のもので、このような古代の船は世界でも例がありません。この船は、後にアドリア海で発見され建造されたすべての船の原型となっています。今回の発見の重要性は、フランス先史考古学研究所がこのプロジェクトに多額の財政支援をしていることからも明らかです。単に物質的な遺物の発見というだけでなく、アドリア海の本質的な技術の公開を意味し、私たちのアイデンティティと、保存され紹介されるべき職人技の伝統の証しでもあります。これは私たちの祖先が3200年前に行っていたことです」




ザンブラティヤは、7~9人の漕ぎ手のために造られたマストレス船だったと考えられている。全長10メートルほどであったこの船は、3分の1ほどしか残っていない。イストリア半島の名前の由来となったヒストリ族が使用していたと考えられており、船は植物繊維のロープで縫われ、その跡が木に残っている。

ローマ時代の歴史家によると、ヒストリ族は常緑低木であるレダマ(Spartium junceum)を使って船を縫ったという。

後の数世紀、ヒストリ族はこのようなボートをアドリア海北部の海賊行為に使用し、ローマ帝国の軍隊に補給する穀物を積んだ船を妨害した可能性がある、と考古学者たちは述べている。

科学者たちが最終的に海から引き上げることを決定し、昨年7月に行われたデリケートな作業の前に、沈没船は金属製の構造物で保護されていた。

ザンブラティヤの船は最終的に15個の破片となって回収され、博物館の格納庫に運ばれた。そこで、洗浄、分析、タグ付けが行われた後、脱塩のために特別に作られたプールに入れられた。

デリケートな破片は、古美術品の保存と修復を専門とする研究所Arc-Nucleart内のプールに移される。その作業が終わると、ザンブラティージャは最終的に故郷に戻り、そこで展示されることになる。

(ナオキ・コムロ 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

画像 https://twitter.com/ArkeoNews