かつて地球上に生息していたとされる最大の霊長類、ギガントピテクス。身長は約2.7メートル、体重は約200~300キロとかなりの巨体を誇り、今から数百万年前の中国南部に生息していた。
この生息していた期間については定まっておらず、そのため「生き残りがイエティやビッグフットになった」とする説も存在している。
そのギガントピテクスについて、大昔に絶滅した理由をついに解明したと研究者らが主張して注目が集まっている。
今回の研究はギガントピテクスを「古生物学における謎」と呼ぶ古生物学者インチー・チャン氏主導で行われた。ギガントピテクス絶滅の謎に取り組むにあたり、彼らはまずこの種が地球上で絶滅した時期を正確に特定することに着手した。
包括的な年代測定技術の数々を駆使することで、この生物が絶滅したのはおよそ29万5000年前から21万5000年前と判明。
次に、その時期におけるギガントピテクスの生息地の環境条件を分析した。
ギガントピテクスの化石記録や歯の標本を調査した結果、気候変動によってそれまで安定していた食料源が崩れ、食生活が大きく変化したことが判明。
やがて巨大類人猿は新しい環境に適応できなくなり、種が消滅するまで減少していったのではないか、と研究者らは推測している。
The extinction of the giant ape: A long-standing mystery solved @macquarie_uni https://t.co/rKxQRj5szI
— Phys.org (@physorg_com) January 10, 2024
Photo credit: jakobnewman on VisualHunt.com