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実験で判明、死刑になるかどうかは…その「容姿」次第だった?!

陪審員は、偏見を持たずに判決を下すことを宣誓される。しかし、死刑が議題に上るとその約束が破られるということが新しい研究で示唆された。コロンビア大学の研究者たちによって、被告の顔の特徴が死刑を宣告されるか終身刑を言い渡されるかに影響を及ぼすことを明らかにしたのである。

実験では、殺人罪で有罪判決を受けたフロリダの囚人の何百もの顔写真が、模擬陪審員に見せられた。唇が下がっている、眉毛が太いなど、特定の顔の特徴は信頼できないと判断され、死刑判決を受ける可能性が高いと判断された。

「これらの発見は、顔のステレオタイプが現実の世界で悲惨な影響を与える可能性があるという先行研究を補強するものです。重要なことは、この種の偏見と戦うための潜在的な入り口を提供することです」「顔のステレオタイプを根絶するための認知経路を明らかにすることで、今後の研究では、このトレーニングを広く適用できるかどうか、そしてバイアスの減少が長期的に持続できるようにする方法を調査する必要があります」と、ジョン・フリーマンは述べている。


研究者たちは、殺人罪で有罪判決を受けた400人の白人男性受刑者の顔写真を審査するよう1400人のボランティア参加者に依頼し、200人が終身刑、200人が死刑を宣告された。

次に参加者は、「信用できる」「親切」「暖かい」「冷たい」「残酷」「不快」などの単語を、それぞれの写真のターゲットに割り当てるように求められた。

その結果、(ボランティア参加者から)死刑判決を受けた受刑者の95%は、眉毛が大きく、唇が下がっているという外見だけで「信用できない」と判断されたのだ。

これらの結果は、参加者が顔の偏見に関するトレーニングを受ける前に実施されたものであり、陪審員のプロセスの一部であるべきであることを示唆している。

そして、ここへ新しいプロセスが介入することにより、人々の顔の偏見に対する意識が高まり、それを排除すること、無意識の反応を取り除くことにも成功したというのだ。




「意識的な決定が偏りがないように見えても、無意識の反応が人々の行動に大混乱をもたらす可能性があるため、これは重要です」「顔のステレオタイプによって偏った判断がある場合、私たちの調査結果は、それらが柔軟に再マッピングされ、解体される可能性があることを示唆しています」と研究では述べられている。

研究者らは、人種的および性別的に多様な顔で介入プロセスをテストするために、他の研究を行っていると述べた。

年間死刑件数は過去20年間で80%以上減少し、1990年代半ばには年間300件以上の死刑判決が下されたのをピークに、2015年には過去最低に近い水準にまで落ち込んだ。

死刑情報センター(DPIC)によると、米国では昨年11件の死刑が執行されている。DPICの報告によると、2023年1月現在、死刑囚は2331人で、カリフォルニア州が665人と最も多く、フロリダ州が313人で2位に準じている。

ピュー・リサーチ・センターの報告によると、2019年時点で死刑囚の98%が男性で、黒人が死刑囚の41%、白人が56%を占めているとのことだ。

(にぅま 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

Thomas RüdesheimによるPixabayからの画像