メキシコにて、この度考古学者らがジャングルの中に埋もれた「2つの都市を結ぶ主要な幹線道路」であった道路を発見して話題になっている。
メキシコのユカタン州プウク地方を通るこの街道は、西暦700年に成立。かつて繁栄していたマヤの都市ウクスマルとカバを結んでいたもので、西暦950年頃まで、少なくとも250年間は使用されていたと考えられている。
発見したのはメキシコ国立人類学歴史研究所（INAH）の考古学者らの研究チームで、LiDAR(ライダー)センサーを搭載したドローンを使って約1.9平方キロメートルのジャングルでスキャンを行った。
Lost 18-Kilometer Maya Road Revealed By Jungle-Piercing Lasershttps://t.co/CbS3nJRf03
— IFLScience (@IFLScience) December 5, 2023
LiDARはレーダーに似ているが、電波ではなくレーザーを使用するもの。照射したレーザーの反射光の情報をもとに対象物までの距離や対象物の形などを計測するため、樹木や下草の下に存在する古代の建物、道路、土塁の痕跡を特定することができ、長い間失われていた建造物の証拠を見つけるための効果的なツールとなっている。
マヤ文明の時代に繁栄していたウクスマルとカバの都市は考古学的証拠の宝庫であり、長年にわたって研究されてきた重要な遺跡だ。しかし、この2つの都市を結ぶ道についてはほとんど知られていなかった。
また今回発見された街道は当時の人々が交流していたもっと大きなネットワークの一部であると考えられているため、今回の発見は研究者らが大きな期待を寄せている。
今は多くの観光客も訪れるウクスマルとカバの都市が、古代の街道で繋がる日も近いのだろうか。
（田中尚 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部）
