10月31日は「ハロウィン」。20年前ころまでは、日本ではまったく馴染みがなかったイベントであるが、今ではすっかり(迷走する?)季節の風物詩である。
昨日は国内外からハロウィン目的にやってくる東京・渋谷もあまりに行き過ぎた最近の様そうに対して、厳戒態勢で暴徒を食い止めたようだ。
さて、このハロウィンだが、多くの人々が仮装に身を包み、子どもたちが「トリック・オア・トリート」と言いながらお菓子をもらって巡り歩く様子は、誰しもがご存じのことと思う。そして、人々が盛大に楽しむ一種の祭りとして催されるハロウィンであるが、実はその起源は悪魔崇拝だったのではないかと言われている。
古代に中央アジアからヨーロッパへ渡来した、古代ケルト人が信仰していたドルイド教の祭「サウィン祭」がハロウィンの起源だと言われている。ケルト人にとって10月31日は1年の最終日であり、その日は故人があの世から帰ってくる日であった。
しかし、故人にまぎれて悪魔などもやってくるとも言われ、それらの悪魔から目を逸らすために仮装をしていたとも言われている。また、ドルイド教には生贄の儀式が存在していたという。
有名なものは、ウィッカーマンという巨大な人形を作り、その中に生きた人間を入れそして火を放ち、それを生贄として神に捧げていたと言われている。ドルイド教は、その後のキリスト教の広まりによって規模が弱まったとされている。
なんとも曰くありげなドルイド教であるが、一方で、実はこうしたドルイド教の悪魔崇拝は、創作されたものであるとも言われている。ドルイド教の詳しい信仰内容はほぼ口伝されてきたものであり、実際は詳細がよくわかっていない。その内容は、悪魔崇拝ではなく平凡な自然崇拝であったのではないかと言われており、ドルイド教が悪魔崇拝として邪教扱いされたのは、キリスト教が自分たちの教えを広める為にでっちあげたことにあるそうだ。
その後、この日を「諸聖人の日」という祭日と重ね、この時から現在に近いハロウィンの形に広まったという。
日本におけるハロウィンは70年代から散見されていたが、90年代にディズニーランド、2000年代にUSJで大々的にハロウィンイベントが行なわれたことによって、日本でも恒例の催しとなった。どちらかといえば日本におけるハロウィンは、土用の丑の日、バレンタインデー、恵方巻などがそうであるように、ビジネス戦略として広まったと言っても良いのである。
日本におけるハロウィンは、渋谷などが毎年話題になるように良くない印象が付きまとうようになった。一般にハロウィン祭と称するその様相は、他の祭にあるような神聖なものへの祈りや敬虔(けいけん)さが伴っているとは思えないものである。それはある意味、人間の悪しき部分・欲望が解放されてしまっているとも言えるのではないだろうか。
邪教と捏造されてビジネスの戦略物として広められた事情から見ると、近代・現代のハロウィンこそが、実は悪魔的人間の心理を生み出してしまっているのではないかと考えると皮肉なものである。
【参考記事・文献】
・ハロウィンは悪魔を拝むドルイド教から来た風習。それでもまだ続けますか?
https://bread-life777.com/halloween
・ハロウィンとは?発祥の起源や意味、世界各地の過ごし方を紹介
https://skywardplus.jal.co.jp/plus_one/calendar/halloween
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(ナオキ・コムロ 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)