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「空海」は不老不死の秘術によって今も生き続けている?!

真言宗の開祖・空海は、835年に世界の平和と人々の幸福を願う永遠の瞑想を行なうため、真言宗の総本山「高野山」へ入定したと言われている。これ以来、空海は死んでおらず今でも座禅を組んで瞑想し生き続けているとも言われている。

1200年経つ現在まで、「生身供(しょうじんぐ)」と呼ばれる儀式が高野山では続けられており、これは維那(ゆいな/いな)と呼ばれる空海の世話役を代々行っている僧侶が先頭となり、数人の僧侶たちによって毎日朝6時と10時半に2回の食事が、空海が入定したという奥の院の御廟(ごびょう)に運ばれる。

嘗試地蔵(あじみじぞう)の前で毒味をすることから始まり、運ばれる料理には精進料理のほか洋食メニューもある。更に、毎年空海が入定した日には衣類も届けられるという。

空海は本当に死んでおらず、生き続けているのだろうか。その可能性を思わせる説話が残っている。921年、東寺と金剛峯寺を兼務していた真言宗の僧侶・観賢(かんげん)が朝廷に働きかけ、空海に「弘法大師」の号を賜ることを実現した。その勅書と醍醐天皇の賜衣(しい)を報じるために高野山へ登った。

一説には空海が入定したと言われる御廟を開いたところ、顔色がまるで生きたままのようであり、髪も1尺ばかり伸びていたと言われている。




また、空海は秘術を用いたことで、実際に不老不死になっているのではないかという説も存在している。その秘術とは、水銀を用いた錬金術の一種であると言われているのだ。古代中国では水銀を不老不死の術に使用する「煉丹術(れんたんじゅつ)」と呼ばれるものが存在しており、道教などと共に日本へ入ってきたと言われている。空海は唐へ留学する前からこの煉丹術を知っており、留学ではその奥義を学ぶことも目的としていたかもしれない。

実際、当時高野山を含めその一帯は、多くの水銀が採掘された場所であった。近辺には丹生都比売(ひうとひめ)と呼ばれる女神を祀る神社などが多く分布しているが、この神は水の神として祀られている一方で、もともとは水銀の神とみなされていたという。彼が真言宗の総本山として高野山を選んだ理由は、豊富な水銀であったとも考えられている。

密教の説く「即身成仏(肉身のまま仏になる)」の達成のため水銀による不老不死の秘術「煉丹術」を用いたとすれば、彼が今でも生き続けているということは、厚く信仰する人々の思いの中だけで描かれる空想とは言えない。

【参考記事・文献】
・高野山奥之院御廟 〜1200年間続く弘法大師空海の食事〜
http://wakayama-rekishi100.jp/story/025.html
・空海は生きている?1200年間、空海には今も1日2回の食事が運ばれている【日本の不思議】
https://tabizine.jp/2018/08/15/195777/#120012
・空海と冶金
https://rekisisuki.exblog.jp/15990190/

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(にぅま 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

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