今年は世界各地で猛暑や酷暑、豪雨や大型ハリケーン等の異常気象に悩まされてきた。日本でもいつまで経っても夏が終わらないと言いたくなるほど、長い間夏日を観測している。
そんな中、アメリカはカリフォルニアにて奇妙なものが降ってくるという現象が報告された。
10月頭、カリフォルニア州の地元ニュース各社が今週、かなり珍しい光景を報じた。ゴールデン・ステートの一部の上空から、無数の細かな糸が降ってきたのだ。中には繊細な網状のものもあり、場合によっては白い糸が塊になって道路や歩道に散乱していた。多くの住民は空から降る謎の糸に首をかしげていた様子。
この奇妙な糸は昔から「エンゼルへア」と呼ばれているものだ。細く白い糸が空から降ってくるというもので、糸は触れると消えてしまうほど脆いものだという。そのため、天使の髪の毛のようだということでエンゼルヘアと呼ばれるようになった。
本当に天使の髪の毛だとしたら神秘的だが、この現象はとある生物によるものであることが解っている。糸の正体はクモの吐いた糸だ。卵から生まれた子グモたちは、長い糸を吹き出す。その糸を帆やパラシュートのように使うことで風にのって飛行し、長い距離を移動することを可能としているのだ。
サンノゼ州立大学のフレデリック・ララビー生物科学教授は次のように語る。
「クモの赤ちゃんは羽化した後、絹の糸を放ちます。そうすることで、彼らは数多くの兄弟らと競争することなく、食べ物や住みかを見つけることができるのです」
ちなみに地域によっては季節の風物詩となっている模様。あなたの元にも「天使の髪の毛」が降ってくる事があるかもしれない。
(加藤史紀 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
画像&動画 ABC10 / YouTube