8月26、27日、スコットランドのネス湖にて過去50年で最大規模のネッシー捜索が行われた。現地には国内外の有名なネッシー専門家から約200人のボランティアまで多数の人々が参加し、ネッシーの姿を一目見ようと捜索活動を行ったという。
今回のネッシー捜索イベントは「クエスト」と呼ばれており、ネッシーに注目が集まった1972年以来最大規模のものとなる。主催者らはネッシーを見つけるために最新鋭のソナーや水中カメラ等を導入しており、調査に参加する専門家らと計測したデータを共有し、湖の中で何が起きているかリアルタイムで追う事も出来るという。
更にネッシー捜索イベントが始まる前日、「水中で4つの奇妙な音」が捉えられたという報告が上がってきていたため、調査当日は何らかの証拠が見つかるのではないかと期待が寄せられていたようだ。
当日、捜索イベントの中心的人物であるアラン・マッケナ氏率いるチームは、25日に水中カメラが異音を捉えた地点に移動。音が捉えられた水深約240メートルの水域を調査してみた。すると、今回も水中から響く謎の音を捉えることに成功したのだ。それは「グループ(Gloops)」音であり、通常であればこのような音を拾うことはないという。前日の計器テスト時と同様、明確な異音がはっきりと捉えられたことに、現場にいたネッシーハンター達はついにネッシーの鳴き声や呼吸の証拠を見つけたのではないか!?と興奮したという。だが、彼らは興奮のあまり記録用のレコーダーの電源を入れる事を忘れてしまうという失態も犯していた。
イギリス国内メディアのLADBibleが報じたところによれば、マッケナ氏は「みんな少し興奮していた。だからレコーダーの電源が入っているか、全ての機器が正常に機能しているかどうか確認できなかった」という。現場に4人の研究者がいたにも関わらず、記録装置が起動されなかった上に、数十人が周辺水域に入ってしまったこともあり、残念ながら確認された異音を記録する事はできなかった。
以前、イギリスのデイリー・スター紙はネス湖でネッシー捜索を行う研究者らに、深海からのノイズも捉えられる最先端の水中マイクであるハイドロフォン・システムを使ってはどうかと提案していたという。今回、この機器を導入することでネッシーのものらしき異音を捉える事に成功したものの、貴重な音源を記録し損ねてしまうという最大の失敗も犯してしまった。
しかし、今回の大規模調査は間違いなく意味のあるものだとマッケナ氏らは語る。
「今回の調査はスペインやフランス、ドイツなど多数の国から来た人たちがいました。日本、オーストラリア、アメリカから報道クルーも来て、本当に良かったです。みんなで結束したようなものだ。素晴らしかったです」
確かに、これほどの規模を誇る捜索イベントが今後行われるかは解らない。また、参加者した人達の中にはまだ調査結果を分析中の人もいるとか。どのような調査結果が出そろうのか、期待していきたい。
(田中尚 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
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