海外で「死の医師(Dr Death)」と呼ばれているフィリップ・ニチュケ医師が、平和的な自殺幇助のために未来的な棺を作り上げて注目を集めている。この装置は早ければ今年中に使用される可能性があるという。
このポッドに入ると、機械が3つの質問を投げ掛けてくる。
「あなたは誰ですか」
「今、どこにいますか」
「ボタンを押すとどうなるか知っていますか?」
これらの質問に口頭で答えると、機械の装置が起動し、自殺幇助ボタンを押せるようになる。ニチュケ医師の説明によると、棺のような装置に入ると酸素濃度が21%前後になり、ボタンを押すことで1%以下に低下していくという。
この「自殺ポッド」はニチュケ医師が率いているスイスの非営利企業であり合法的かつ自発的な自殺幇助を提唱する「Exit International」のプロジェクトの一環で設計された。
安楽死が認められているスイスで現在行われている方法は錠剤を飲み込むことだが、誰でもできるわけではない。
MailOnline紙のインタビューでニチュケ医師は 「私は先週スイスに行き、スイスの弁護士と話し、使用前に必要なスイスの要件がこれ以上ないことを確認しました」 と述べ、この装置が「人々に平和的に自らの命を絶つ機会を与えるだろう」と語る。
Inventor dubbed Dr Death unveils grisly ‘suicide booth’ the Sarco Pod that asks three questions before suffocating user https://t.co/l3foXFtoxv
— The Sun (@TheSun) August 28, 2023
一方で、この装置について自殺を賛美しているのではないかという懸念も出てきている。CAREのエンゲージメントディレクターであるJames Mildred氏は、 「ニチュケ氏の装置は、幅広くコメンテーターから非難されている。多くの人は自殺を美化することさえありますが、私たちは自殺は良い社会があらゆる状況で防ごうとする悲劇だと信じています」と語る。
一方、非営利団体 「ケア・ノット・キリング(Care Not Killing)」 の最高責任者ゴードン・マクドナルド博士は、 「個人用ガス室の開発は、自殺幇助や安楽死によって人を殺すべきかどうかという議論の新たな最低点を示している。同様に忌まわしいのは、自殺幇助や安楽死を導入した数少ない場所での死刑囚用薬物の使用について言われていたことと全く同じであり、これらが人々に迅速な無痛死をもたらすという主張である」と述べている。
MailOnline誌によると、自殺ポッドは3100(約57万)から6200(約115万円)ポンドで入手でき、1942年から自殺幇助が合法化されたスイスでも間もなく発売される予定だという。
DEATH CAPSULE Inventor dubbed Dr Death unveils ‘suicide booth’ the Sarco Pod that asks three questions before suffocating user. pic.twitter.com/vAA48tH5fX
— LABYRINTH23 (@LABYRINTH23_KSC) August 28, 2023
(田中尚 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)