講談師であり、声優でもある一龍斎貞友は、ちびまる子ちゃんの母・さくらすみれの声を演じていることでも有名だ。
貞友の男の先輩がある時、新しい部屋に引っ越した。なかなか良い物件だったが、入った時に何かイヤな感じがした。しかし、気のせいだろうと思っていると、数々の不思議な現象が起こるようになった。
確かに締めていったはずの窓が帰宅してみると全開になっているとか、洗濯物を干していったはずなのに、帰宅すると取り込まれていたりと、不可解な事が続いたのだ。
また、男友達が部屋に遊びに来てもなんともないのだが、当時付き合っていた彼女が来た時は突然気分が悪くなってしまった。その彼女が宿泊したときには、夜中に何者かが彼女の胸を押し、その瞬間彼女は目覚めてしまったという。そんな事があって以来、彼女とは喧嘩が絶えなくなり、遂には別れてしまった。
一人になってしばらくして、同じアパートの一階に住む家族のお母さん二人から声をかけられた。
「いつも、仲良くていいわね」
何のことかわからず、ポカンとしていると、
「あら、いつも髪の毛の長い女性らしい方と仲良く連れ立って歩いているじゃない」
「えっ?僕はいつも一人ですよ」
するとお母さんたちは部屋を見上げながらこう言った。
「ああ、今日はお見送りね」
ふと自分の部屋を見上げると女が窓際に立っている。
「ええっ!」
怖くなりお母さんたちについて来てもらって部屋に戻った。すると部屋には誰もいない。流石に恐ろしくなり、このアパートからは引っ越ししてしまった。
その後、結婚し子供が出来た後のある日のこと、その女が姿を現し枕元に立った。女は夢枕でこうつぶやいた。
「離れない。絶対に離れない」
(山口敏太郎 ミステリーニュースステーション・アトラス編集部)
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