【昭和芸能史】撮影途中、風呂場で事故死した特撮ヒーロー





1972年に放送された特撮テレビ番組に『快傑ライオン丸』という作品がある。本作は戦国時代の日本を舞台にした本格時代劇でありながら、ライオンの顔をしたヒーローが活躍する独特な世界観を描いた娯楽作で、当時の子供に大人気だった。

しかし本作は「着ぐるみ+時代劇」という前例のない作品のために撮影中はトラブル続きだったらしく、第7話目にして主人公が骨折するなど大きなハプニングに見舞われていたようだ。
 
さらに、『ライオン丸』では主人公の骨折だけではなく、撮影途中にレギュラー俳優が事故死していたのである。

亡くなったのはライオン丸のライバルキャラ「タイガージョー」の変身前を演じた戸野広浩司(とのひろこうじ)さんという俳優だ。




当時、この事件を報じた「週刊平凡」によると、1972年12月11日、ライオン丸の撮影隊一行はロケのため滋賀県彦根市に来ていた。撮影がひと段落し、宿舎において戸野広さんは撮影隊との宴会が終わった後も、スタッフ数人は一緒に引き続き飲み続けた。

しかし、酒に強かった戸野広さんでも流石に飲みすぎたのか、水を求めて水面所へ向かったという時間は消灯時間の22時を過ぎていて、真っ暗な中、唯一洗面所に明かりの見えていた女風呂へ直行、蛇口から直接水を飲もうとしたという。

ところが、床が濡れていたため酩酊状態の戸野広さんは転倒。その際にガラス窓に倒れこみ、割れたガラスが戸野広さんの脇腹に突き刺さった。タイミングの悪いことに泥酔していたため助けを呼ぶことができず、そのまま湯船のタイルで大量出血。数時間後、点検に来た宿舎の支配人によって、すでに息絶えていた戸野広さんが発見されたという。




当初は事故死の可能性は考えられていなかったため、地元ヤクザの犯行や、『ライオン丸』スタッフによる殺人なども疑われたというが、床に血まみれのガラス片があったことでその後、事故死と断定された。その結果、彦根市でのロケは中止され、戸野広さんの演じていたタイガージョーは後日代役を立てて撮影されることになった。
 
現代で言えば「若手イケメン俳優が風呂場で死亡」というショッキングな出来事だったため、当時のマスコミの一部は「女湯を覗こうとして足を滑らした」と興味本位で書き立てた媒体もあったが、現在は『ライオン丸』ファンの力もあり、戸野広さんの名誉を傷つけるような紹介のされ方は一切行われていない。
 
(江戸前ライダー 山口敏太郎事務所 ミステリーニュースステーション・ATLAS編集部)

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