東京都内の大型書店「紀伊国屋書店新宿南店」が、7月下旬を目処に売り場を大幅に縮小されることを発表。現在紀伊国屋書店は、6フロアあるうちの6階のみを洋書専門店として存続させる意向だが、残り5フロアについては撤退するという。
老舗大型書店のいきなりの撤退に対し、現在インターネットでは惜しむ声が相次いでいる。
かつて「文化の中心」「本の今がわかる」をキャッチフレーズにし、世界的企業になっていた紀伊國屋書店に今、何が起こっていたのか?
現在、インターネットでは、紀伊國屋書店の撤退に対し悲しみの声が相次いでいるが、経営悪化について冷静に判断している人もいる。
まず原因として挙げられているのが、「新宿駅から遠い」という点である。最寄りはJR新宿駅の新南口であるが、徒歩の場合は約10分~15分となる。
かつて大型書店は都内でもかなり珍しく、2000年代初頭までは紀伊国屋書店しかなかったが、現在は西口にブックファースト、末広堂書店、福家書店などが乱立し、紀伊國屋書店ならではの特色がなくなってしまった。また新宿南店は住所が渋谷区となっており、本当の最寄り駅は新宿ではなく代々木駅という点も原因としてあげられている。
現在はAmazonなどインターネットで本を購入する層も増えており、あえて本を買うために遠出する層もすくなくなったことも原因だという。
また、紀伊國屋書店は今年3月に新宿本店の女子トイレにて男性が侵入する痴漢騒動が発生しており、店員の対応が不適切だったとされ騒ぎになったこともあった。
すでに大型書店は昭和のものなのだろうか・・・?
文:大森エビフライ