ペルー南部のナスカ地上絵近く、パルパの沿岸砂漠地帯にて新たに25以上の地上絵が見つかったとペルーの考古学者らが明らかにした。
見つかった地上絵はシャチや踊る女性の姿などが描かれたもので、大半はナスカ地上絵より更に2000年前のパラカス文明期に製作されたとみられている。
この地上絵は地元住民が以前発見していたものを、この度ドローンを使って全容を把握することに成功した。新たに発見されたこれらの地上絵は線が細く、飛行機の高度からは見ることができなかったが、ドローンの発達により確認することが可能になったという。
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ナスカの地上絵の大半が空からしか見ることができないのに対し、パルパの地上絵は丘の斜面に描かれており、下から見ることも可能となっている。絵柄もナスカの地上絵が幾何学的で一筆書きのものが大半であるのに比べ、パルパの地上絵は素朴な絵柄でサイズも小さなものとなっている。
地上絵が作られた理由に関しては現在でも諸説あり、巡礼や雨乞いなどの儀式に用いられた路であったという説や、気球で死者を送るために空からでないと見えない規模にしたという説など、未だにはっきりした理由は解っていない。
今回の地上絵を作ったとされるパラカス文明はペルー南部のパラカス半島を中心に栄えたもので、豪華な織物や多彩色土器などを作っていたとされている。また、長頭人がいたことでも有名で、幼い頃より変形させていたものとも、先天的なものだったとも言われている。パラカス文明は次のナスカ文明にも大きな影響を与えたとされている。
パラカス文明期に作られた地上絵の技術がさらに発達し円熟したものがナスカ文明期の地上絵なのかもしれない。
ペルー文化省当局者は、まだ空撮で確認した初期調査の段階であるため、現地を実際に訪れて調査する必要があると述べている。
(田中尚 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
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