先日、2016年に発売されたと同時に品薄となった「ニンテンドークラシックミニファミリーコンピューター」の第2弾として、『ドラゴンボール』や『キン肉マン』、『聖闘士星矢』などのいわゆる〝週刊少年ジャンプ黄金期〟に連載されてた作品をベースにしたファミコンソフト20本を収録した『ジャンプver』の発売が発表された。
第1弾同様、ネットショップでは、予約開始と同時に瞬殺。実店舗での予約受付も、現状ではほぼ全滅に等しい状況となっている。
前述した『ファミコンミニ ジャンプver』は、筆者を含むジャンプ黄金期の作品と共に幼少期を過ごしたアラフォー世代にとっては、どストライクのアイテムである。
しかしながら、アラフォー世代の中には、ジャンプの愛読者数よりは少ないとはいえ、他誌の『週刊少年マガジン』や『週刊少年サンデー』、『週刊少年チャンピオン』を愛読してた方もいたはずであり、そういった方々は(おいおい!マガジン(サンデー、チャンピオン)verのファミコンミニは出してくれないのかよ!?)と不満を抱いたのではないだろうか?
今回は、ピックアップされなかったが、ファミコン史の中には、『マガジン』、『サンデー』『チャンピオン』掲載の作品をベースにしたソフトが存在しており、このまま歴史の陰に埋もれさせるには惜しい名作or怪作が存在しているのは事実である。
そこで、本稿ではジャンプ以外の他誌原作に素晴らしいゲームがあった事を世代を問わず1人でも多くの方に伝えたいという想いで筆を取らせて頂いた。
今回、マガジン部門からは、筆者の独断と偏見ではあるが、1987年より連載開始され、1989年にソフト化された『名門!第三野球部』について紹介させて頂きたい(余談ではあるが、本作は「週刊少年マガジン創刊30周年記念作品」として、発売された)。
原作漫画は、主人公・檜(ひのき)あすなろを中心とした名門野球部の三軍の面々が、努力と根性でのし上がっていく物語である。
なお本作以前にも、野球を題材としたファミコンゲームは、数多く存在していた。そのため、制作メーカーが、他社の野球ゲームと差別化を図りつつ、原作の持ち味を活かすために、採用されたのが「ドラマティックモード」であった。
具体的に説明すると、基本的なプレイ画面はナムコの『ファミリースタジアム』と類似してるのだが、試合の合間に、原作キャラクター達のグラフィックが表示される他、原作において主人公達は「落ちこぼれの三軍」集団という設定を活かし、相手チームは、 強豪揃いであり、弱小チームのプレイヤーは、どう勝利するか?と戦略を練らなければならないというシステムである。
上記の演出から、本作は、原作ファンにとっては、作品の世界観を体感出来る作品であったし、原作を知らない野球ゲームファンにとっては、他のゲームには無い独自のシステムを採用されてるので、新鮮な作品として心に焼きついたのではないだろうか?
また、詳しい流通経路は不明だが、このゲームにはカードリッジの色が銀色の特別版(通常品は黒色)が存在しており、ネットオークションでは20万円以上で落札された。
次回以降は、『サンデー』、『チャンピオン』関連のゲーム史について解説して行きたいので、アラフォーゲーマーは、乞うご期待されたし(笑)!
(サブカルライター:平山賢司 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)