ビショップフィッシュは16世紀ごろに、ポーランドの沖合やスコットランドのフォース湾で発見されたといわれているUMAであり、欧米ではシーモンク(海の僧侶)と呼ばれている。
上の画像の通り、巨大な魚またはイカと人間を掛け合わせたような姿の生物で、頭は剃髪した僧侶のような形で、腕や足があり、直立歩行をすることが出来るという。
スイスの博物学者で動物学の創始者とも言われるコンラート・ゲスナーは自身の著作「動物誌」でこのビショップフィッシュを紹介している。
その後ヨーロッパで広く知られる存在となり、16世紀後半に活躍したフランスの詩人ギューム・デュ・バルタスは詩の中でビショップフィッシュを登場させている。
1531年にポーランド発見された時にはこのような逸話が残されている。
捕獲され、司祭の元に連れてこられたビショップフィッシュは、激しくヒレを動かし、逃げたそうなジェスチャーをした。不憫に思った司祭が逃がしてやると、海に入ったあとに振り返り、胸で十字を切るような仕草をしたのだという。
他にも砂浜に打ち上げられていたビショップフィッシュが王に捧げられたという逸話や、同じく浜辺に打ち上げられた個体に食べ物を与えようとしたところ、断られたという話しもある。
これらの逸話からは、総じて人間的な扱いをされていたことが伺える。
なお、ビショップ・フィッシュは19世紀に動物学者などによって研究され、その際は巨大イカやアザラシ、セイウチと見誤ったのではないかと結論づけられている。
(山口敏太郎 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)