焼け落ちた幽霊屋敷、その跡から出てきたものとは…英国最恐の幽霊屋敷「ボーリー牧師館」(7)より続く
まさにホラー映画さながらの怪異が起き続けたボーリー牧師館だが、批判ももちろん存在する。ボーリー牧師館について行われた心霊調査や、それ以前の心霊関係の出来事も全てプライスがでっちあげたものだとする指摘が持ち上がったのだ。
この批判には、館の居住者だった人物も加わることになった。スミス牧師の妻はプライスは自ら投げた石をポルターガイスト現象だと言い立てたと証言し、彼の批判者になった。
逆に彼を良く知る人物の中には、「プライスは性格的にはあまり近づきたくないような人物ではあったが、心霊研究の分野においては嘘偽りのない冷酷なまでに真摯な研究者だった」という評価を述べる者もいる。
プライスはすでに故人であり、その真偽を明らかにするのはむずかしいが、ボーリー牧師館で起きた夥しい数の怪現象は実際に起きたものと考える方が妥当だと思われる。
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Ghosts, Borley Rectory
心霊現象はプライスが生まれる以前から起きており、それは130年以上も続いた。居住してきた人々が館に出没する霊や怪現象に関して記した手紙などが多数残されている上に、居住者や調査チームを除いた第三者に目撃された例もあまりに多い。
それら全てに辻褄の合う工作を行えたとは、どうしても考えにくいのだ。
ボーリー牧師館は1944年に焼け落ちた残骸も撤去されたが、怪現象はその後も続いているという。BBCなどによる調査番組なども制作されたが、カメラが映らなくなったり、磁力計の乱れや故障なども頻発した。さらには幽霊馬車や亡霊の姿まで目撃されたという。
その後も、館の周囲でフード付きの外套を被り棺のようなものを担いだ一団が現れ、顔を覗き込んでみたら髑髏だったという話など多数の目撃談が存在する。なぜこの地にはこれほど多くの幽霊が現れるのだろうか?
一説には4つものレイライン(古代の遺跡など多数存在する直線。何らかの力を有する地形だと言われている)が交差する場所のためだとも言われているが、その原因は明らかになっていない。
ボーリー牧師館の跡地は心霊スポットとなり、多くの人々が訪れているという。(了)
(山口敏太郎 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
画像&動画 ©Chasing Midnight YouTube