世代を超えて、出続ける幽霊と怪異…英国最恐の幽霊屋敷「ボーリー牧師館」(3)より続く
あまりにも怪現象が続くため、スミス牧師は「心霊現象研究協会」に調査を依頼することにした。
いかにも怪しい感じのする協会だが、哲学者で後に首相も務めたアーサー・バルフォアやノーベル物理学賞を受賞したシャルル・リシェなど錚々たる人物が歴代の会長を務める、イギリスでは由緒ある非営利団体の組織である。多くの霊現象の調査を行っていることが知られている。
協会から、当時名を馳せていた心霊研究家ハリー・プライスが派遣され、調査にあたることになった。プライスは小石や花瓶が浮遊する現象などを目撃したが、しばらくして霊障は起きなくなった。
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スミス牧師夫妻はこの場所に住んで、わずか9ヶ月で引っ越して行く事になった。
「水回りの故障が多く住んでいられない」というのが表向きの理由だったが、明らかに怪異に悩まされた末の引っ越しだった。家を出る時には、スミス牧師はノイローゼの状態で、代わりの牧師を見つけることも出来なかったという。
プライスが派遣された際には新聞記者も同行しており、すでに幽霊屋敷としてイギリス中で有名になっていた。牧師なのに霊を恐れて引っ越したとは思われたくなかったのだろう。
(※続く)
(山口敏太郎 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)