調査で骨格・死因まで判明!?謎めいた小人のミイラ「ワイオミング州のペドロ」VOL.2より続く
1980年代に法医学者のジョージ・ギルの手によってペドロは再び分析されることになった。ギル博士は以前の調査を否定し、頭部の形状から無脳症の幼児のミイラではないかと結論づけた。
無脳症はその名の通り、大脳が欠如して生まれる症例である。この症状の場合、確かに頭部が変形して生まれてくる場合があり、眼球が突出している例も少なく無い。また、ワイオミング州は乾燥した気候で、過去に12センチほどしかない幼児のミイラも発見された例があるため、先史時代のインディアンのミイラだったのではないかと推測された。
多くの点で符合する説だが、反論もある。歯の問題である。
無脳症の幼児は生存率が非常に低く、数日から数週間でそのほとんどが死亡してしまい、1年以上生きる例すら非常に稀である。生命の維持機能も失われてしまうため、長期間生きることは難しいのである。
こうした生存期間の短さはペドロに生えている発達した犬歯の問題と矛盾してしまうのである。
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このように解明できない謎を残すため、ペドロは宇宙人だとする説や未知の人類だとする説が取り沙汰されることになった。今後の調査で明らかになることが期待されていたのだが、最後にペドロを主有していた実業家が死亡して以来、行方がわからなくなってしまう。
2011年のCasper Star-Tribune紙でもミイラの捜索を行っていたようで、記事によればミイラを見つけた人には10,000ドルの報酬が出ると大々的に報じられたようだが、今持ってペドロの行方は解らなかった。
ペドロは多くの謎と共に姿を消してしまったのである。(終わり)
(山口敏太郎 ミステリーニュースステーションATLAS編集)
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