この画像を見たことがある人も多いのではないだろうか。2000年代にショック画像・衝撃画像の一つとして拡散されたものだ。
暗い部屋の中に青白い顔が浮かび上がり、見開かれた青い目と赤い口が浮かべる狂気をはらんだ笑顔という不気味な姿。この画像が出回るや否や、ネット上は大騒ぎになった。そして、この人物はまだ捕まっていない連続殺人犯「殺人鬼ジェフ」の姿であるという噂が流れたのである。
この写真の人物は未だに逮捕されておらず逃走を続ける殺人鬼のものである。証拠はほとんど見つかっておらず、一説には例の写真も被害者が撮影したものだとか。
彼、ジェフはごく普通の若者だったがトラブルに巻き込まれてリンチに逢い、顔にひどいやけどを負う。治療の後に漂白されたような色になった自分の顔を見た彼は「何て綺麗なんだ」と呟いた。彼の精神は襲撃を受けた時に崩壊していたのである。
そして、彼は自ら口をナイフで裂いて笑顔に見えるようにし、ずっと顔を見ていられるようにまぶたを切り取った。そして家族の惨殺を皮切りに謎の連続殺人鬼へと生まれ変わったのである。
この話は海外の都市伝説サイトcreepypastaに書き込まれてから爆発的に広がった。だが、実際はある女性の写真を加工したものだったとされている。2008年、ケイティ・ロビンソンという女性が、自分の写真を海外の掲示板サイト4Chanに投稿した(と言われている)。
彼女が肥満体質だったこともあり、ほかのユーザーから叩かれた彼女は程なくしてサイトから姿を消した。翌日、彼女の姉妹だという人物が、皆に叩かれたせいで彼女が自殺したと主張する書き込みをしたが、これが真実かどうかは確認されていない。
このジェフの写真も掲示板が炎上した流れの中で生まれたものであり、問題の写真をフォトショップ不気味に見えるように加工したものだとされている。しかし、この話も確かなものかはわからず、不気味な画像の真相は今も解明されないままとなっている。
(加藤史規 山口敏太郎事務所 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)