先日、本アトラスでは「打ち上げられた謎の巨大生物」に関する画像について紹介した。
海岸に打ち上げられた白い体をした正体不明の巨大生物は既知の海洋生物とはまるで似ていなかったため、ネット上では南極や北極の海に生息すると言われている巨大な人型生物「ニンゲン」でないかとする噂も流れていた。
だが、この画像が案の定コラージュによる創作画像であったのは以前紹介した記事の通りだ。
だが、本来の画像はどのようなものだったのだろうか。当然ながら、ニンゲンらしき怪物がコラージュされる前の画像、巨大イカバージョンもコラージュである。何となく予想がついた人も多いのではないだろうか。だが、「巨大イカ」と「海岸に集まっている人たち」それぞれの元ネタはご存知だろうか。
まず、海岸にいる人達の光景は2011年11月にチリの海岸に漂着したクジラの死体について報じたものであった。この時、海岸にはクジラから少し離れたところまで規制線が引かれ、多くの人が様子を見に来たり、地元のメディアが取材に訪れていた。
この様子を捉えた写真をよく見ると、砂浜や波打ち際も比較広めに画面に収められている事が解る。また人間も一緒に引きで写っていたため、巨大な何かを配置して比較させやすい構図になっていたと判断できる。
では、巨大なイカの正体は何だったのか。こちらも実際にスペインの海岸に漂着した巨大なイカの写真を加工したものだったのである。2013年10月1日にダイオウイカとみられる9メートルものイカが漂着、ニュースになったのだ。
この様子を報道した写真の一つに、イカに寄ってより巨大かつ迫力あるように撮影したものがあった。この写真にあったイカを加工し、チリのクジラ漂着写真と合成したものが有名な「巨大イカ」の写真だったのだ。
(加藤史規 山口敏太郎事務所 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)