1947年より発売されている梅の花本舗の駄菓子「梅ジャム」が、2017年12月を以て製造を終了していたことが1月25日にわかった。
「梅ジャム」は梅肉に小麦などを加えて煮詰めたペースト状の駄菓子で、主にソースせんべいなど味の薄い駄菓子に塗って食べられることが多い。
今回、梅ジャムの製造が終了した理由は、開発者である高林博文さんが高齢により職人を引退をしたためである。
実は梅ジャムは高林さんが1947年から70年に渡り、たったひとりで作り続けてきたお菓子だった。しかし、後継者もなくレシピも残していないため、今回の高林さんの引退により梅ジャムは幻の味となる可能性が極めて高いのだ。
この事実が広まるやいなや、Twitterのトレンドでは「梅ジャム」が1位を記録したほか、梅ジャムとの永遠の別れを惜しむ声が続出した。
また、製造終了のニュースがメディアで報道された直後、Yahoo!オ-クションやメルカリといったオークションサイトでは梅ジャムの出品が急に相次いでいた。現にYahoo!オークションでは1月26日現在、梅ジャムには相当なプレミアがついていて、40個入り通常定価400円のところ、10倍以上の4000円~9000円で取引されているほかにも、在庫のある駄菓子店やスーパーからは梅ジャムの買い占めが始まっているという。
前述のとおり、梅ジャムは製作者である男性がたったひとりで作り上げてきた「一代限りの味」のため、今後の復活はかなり難しいに違いないと考える人間は多いようだ。
そのため現在、ネットオークションではどんな手を使っても梅ジャムを手に入れたい昔ながらのファンのほかにも、転売目的の業者や個人が入り乱れる戦いの舞台と化していて、全ての在庫が完全に無くなるその日までさらに激化することが予想される。
なお、製造終了後、ヤフオクで値段が高騰したお菓子にはヤマザキ・ナビスコ製の「オレオ」「リッツ」の例が過去にあった。
(文:横須賀小禄 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
画像©梅の花本舗